日記抄(7月30日~8月5日)

8月5日(水)晴れ

 7月30日から本日までの間に経験したこと、考えたことから:
7月30日
 似鳥鶏『間もなく電車が出現します』(創元推理文庫)を読み終える。主要な語り手である葉山君の通学する市立○○高校で起きた様々な事件を、葉山君の先輩である伊神さんが中心となって、高校生自身の力で解決していく。葉山君はワトスンに終始するかというと、そうでもなく、さらに葉山君に関心を寄せているらしい、演劇部の部長である先輩の柳瀬さんの存在も物語の不思議な推進力となっている。

7月31日
 NHKラジオ「まいにちフランス語」応用編「ニュースで知りたいフランス文化」はエッフェル塔を取り上げた。
Ou'ont en commun Tokyo, Las Vegas, Hangzhou et Tegucigalpa? Réponse: toutes hébergent une réplique plus ou moins réussie
 de la tour Eifel, probablement le monument le plus imité du monde.
(東京、ラスベガス、杭州、そしてテグシガルパは、共通点として何をもっているでしょうか。答えは、すべて(の都市)が、出来栄えの良しあしはあるとしても、エッフェル塔のレプリカをもっているということです。エッフェル塔は、おそらく世界で一番イミテーションが作られている記念建造物です。) エッフェル塔を設計したギュスターヴ・エッフェル(Alexandre Gustave Eiffel,1832-1923) は傑出した技師で、パナマ運河の設計にも貢献しているのだが、その功績はアメリカ人に横取りされてしまった(ということは番組では触れられていなかった)。

8月1日
 昨日、加藤武さんが急死されたというニュースが飛び込んできた。旧制麻布中学で、フランキー堺、仲谷昇、小沢昭一、なだいなだ、内藤法美(作曲家で越路吹雪の夫)らと同学年であったという話は有名。一人逝き、二人逝き・・・かと次第に他人事でなくなる自分の余生についてどうしても考えてしまう。加藤さんが吹きこんだ芥川の短編集のテープをもっているので、聞いてみようかなと思う(フランキー堺が菊池寛を演じた大映映画『末は博士か大臣か』に加藤さんは出演していないが、芥川龍之介の役で仲谷昇が出演していた)。

 NHKラジオ「攻略!英語リスニング」では"Right Side of the Brain / Left Side of the Brain” (右脳・左脳)という話題を取り上げた。神経心理学者のロジャー・スペリーがてんかん患者の治療に取り組む中で左脳が人間の言語を管轄しているのではないかと考えたのが事の起こりなのだが、人によってどちらの脳が多く使われるというようなことはないそうで、
That’s more pop psychology than anything else.(それはいかにも通俗心理学だという話である)と結ばれていた。心理学に興味のある一般人は少なくないが、その大部分が心理学と通俗心理学の区別がついていないようであり、さらに言うと、心理学と通俗心理学の境界も実はあいまいだ…というのが一番の問題ではないかと思う。

8月2日
 NHKEテレ「日本の話芸」で昔昔亭桃太郎師匠の新作落語『カラオケ病院』を聞く。マクラに桃太郎さんの師匠であった故春風亭柳昇の思い出を持ってきたのが、先日聞いた桂ざこば師匠が『笠碁』のマクラにつかった桂米朝の思い出話を思い出させた。全体として評価すると、噺の中にちりばめられたギャグの1つ1つは面白いのだが、落語としてのまとまりに欠けるように思われるのが新作落語の限界であろうか。あるいは、何人もの落語家によって演じられているうちに、まとまりができていくということであろうか。

 高校総体の陸上が終わり、先週話題として取り上げた東大阪大学敬愛高校の石塚晴子選手は、結局女子400メートル、400メートル障害、1600メートルリレーの3冠で終わり、800メートルは2位だったとのことである。それでも彼女の活躍に加えて、400メートル障害で2位、1600メートルリレーでは石塚選手にバトンを渡すなどの活躍を見せた村上瑞季選手や、その他の選手の活躍もあり、東大阪大学敬愛高校が最高得点をあげた。石塚選手の将来に期待するとともに、彼女の陰に隠れた存在になりがちであった村上選手が今後どのように自分の才能を伸ばしていくかも注目してみていきたい。

8月3日
 似鳥鶏『いわゆる天使の文化祭』(創元推理文庫)を読み終える。葉山君以外の語り手が登場し、それぞれが語る事件が実は違う時期に起きたということに気付くのに時間がかかる。複雑で手の込んだミステリーではあるが、その工夫が読者を楽しませているかどうかについては議論が分かれるのではないか。葉山君の「年下の男の子」としての魅力が次第に明らかになっているのがシリーズを読み進む上でのお楽しみであろう。
 似鳥さんは市立千葉高校の出身で、先輩には椎名誠さんがいるそうだが、年齢差もかなりあるし、高校生活の体験もかなり違い、その結果としておふたりの作家としての特徴も共通点は乏しいようである。それにしても、千葉県は市立習志野高校、市立船橋高校など、市立の有名高校が多いのが一つの特色である。神奈川県も市立横浜商業(通称Y校)とか、市立横浜桜丘高校とか、市立で名の通った高校があるが、千葉県ほど華々しくはないという印象がある。都道府県によって公立学校の設置形態は結構違いがあるので、調べてみると面白いかもしれない。

 NHK「ラジオ英会話」にThat’s big news! (それは大ニュースですね!)という表現が出てきた。ここで注意すべきは「ニュース」のことを英語では「ニューズ」と発音するということ(テキストには「ニューs」ではなくて「ニューz」だと書かれている)だといわれたが、アメリカ人の発音を聞いていると「ニューz」か「ヌーz」かわからないことが少なくない。

8月4日
 NHKラジオ「まいにちロシア語」の時間を聞くともなしに聞いていたら、ロシアでは「アントノフカ」という小さな、青い、酸味の強い(ということは中央アジアの森林に自生しているというもともとの種に近い)リンゴが生食用にも、ジャムの原料としても人気があるという話が出てきた。日本では大きな、赤い、あまいリンゴのほうが好きだというのが一般的ではなかろうか。アメリカの各地にリンゴの苗木や種を配って歩いたというジョニー・アップルシードJohnny Appleseed (1774-1845) の伝説など、リンゴには様々な物語が付きまとっている。こちらも多種多様ということであろう。

8月5日
 NHK「ラジオ英会話」にズボンのウェストバンドについて It's too loose. (ゆるすぎます)という表現が出てきた。looseという語は、日本では「ルーズ」と読まれることが多いが、英語では「ルーs」である。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

tangmianlaoren

Author:tangmianlaoren
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR