日記抄(6月11日~17日)

6月17日(水)昼のうちは曇り空だったが、夜になって雨が降り始めた。

 6月11日から本日までの間に、経験したこと、考えたことなど:
6月11日
 NHKラジオ「実践ビジネス英語」は「アメリカン・ドリームを生きる」というビニェットを放送中で、すでに何度か紹介したように、夢を実現することが困難だと感じる人が多くなってきているという内容であるが、
The middle class is being hollowed out. A lot of people say that's bad for the country's long-term future.
(中流階級は空洞化しています。多くの人が、これはこの国の長期的な将来にとって悪いことだといっています。)
という意見が出てきた。これはアメリカだけのことであろうか。

 NHKラジオ「まいにちイタリア語」応用編「描かれた24人の美女」ではアントニア・カノーヴァの彫刻<ウェヌス・イタリカ>(Venus Italiaというのはラテン語風の呼び方で、日本ではこちらの方が一般的だが、イタリア語ではVenere italicaと呼んでいるそうである)が紹介された。ナポレオンがイタリアを占領したとき、多くの美術品をフランスに運んでしまったが、その中にウフィツィ美術館の<メディチのヴィーナス>も含まれていた。カノーヴァはこの作品の不在を補うだけでなく、国民感情を支えるために、この<ウェヌス・イタリカ>を製作したという。彼はナポレオン戦争後に奪われた美術品の返還交渉に尽力し、その結果<メディチのヴィーナス>はウフィツィ美術館に戻り、カノーヴァの製作した彫像は隣のピッテイ宮に移されることになった。紀元前3世紀のギリシャ彫像の紀元前1世紀末におけるローマン・コピーである<メディチのヴィーナス>よりも、モデルを使って製作された<ウェヌス・イタリカ>のほうが作品として優れているように思うのは私だけであろうか。

6月12日
 「まいにちイタリア語」応用編「描かれた24人の美女」ではフランチェスコ・アイエツの<キス>(1859年、ミラノ、ブレラ美術館所蔵)が取り上げられた。愛し合う2人の男女が人目を忍んでキスをしている場面を劇的に、また女性のドレスの絹の光沢など写実的に描聞上げた絵画であるが、実はこれは当時北イタリアを支配していたピエモンテ王国の宰相でイタリア統一運動の指導者であったカミッロ・カヴールとフランスのナポレオン3世の間に結ばれた反オーストリア同盟であるプロンピエールの密約を暗に示すものであったという。アイエツは、作家アレッサンドロ・マンゾーニと音楽家のジュゼッペ・ヴェルディという2人のイタリア文化の巨人と関係をもっていた。この作品が発表された1859年に、ミラノでは人々が壁に「ヴェルディ万歳」という落書きを盛んに残していた。表面的には偉大な作曲家を称えるメッセージであったが、「ヴェルディ」はVittorio Emanuele Re d'Italia (イタリア王ヴィットリオ・エマヌエーレ)の頭文字でもあったのである。イタリア統一が実現したのは1861年のことであった。

6月13日
 NHKラジオ「攻略!英語リスニング」では”Wall Street"(ウォール街)を話題として取り上げた。
Ever since the early 19th century, and especially from the beginning of the 20th century, it's become the the heart of the nation's financial sector.
(19世紀初め以来、そしてとくに20世紀初頭以降ウォール街はアメリカを代表する金融街となった。) アメリカだけでなく、世界の金融の中心地となっているのだが、ウォール街よりも前に世界の金融の中心であったのは、ロンドンのシティのなかのロンバード街 Lombard Streetであった。19世紀英国の経済学者・ジャーナリストで『エコノミスト』誌の編集者であったウォルター・バジョット(Walter Bagehot, 1827- 77)に『ロンバード街』という著作があり、岩波文庫に宇野弘蔵の翻訳が入っている。なお、ロンバードというのはイタリアのロンバルディア地方に因むものである。

6月14日
 NHK Eテレ「日本の話芸」で春風亭小柳枝師匠の『八五郎出世』を聴く。もう30年以上昔に、上野の鈴本で直接その高座に接したことがあるが、その時からあまり進歩していないという印象がある。どうもあまり口調がよくない。4代目の小柳枝であった6代目春風亭柳橋、5代目の小柳枝であった3代目の桂三木助、6代目だった8代目三笑亭可楽、そして7代目の小柳枝と当代を合わせて5人の小柳枝経験者の話を聞いている(なぜか8代目だけは聞いていない)が、これまでの小柳枝経験者に比べて、自分の個性というものを造り上げきれていないという印象が残ってしまう。

6月15日
 電車の中で小さな姉弟を連れた母親が向かい側の座席に座っていたのを見かけた。姉のほうが、本来ならば弟が乗るはずのベビー・カーを占領していろいろと喋っている(弟は空いている座席の上ではしゃいでいる)。それがシンデレラとかラプンツェルとか、ディズニーのアニメーションのキャラクターの話ばかりなので、いまどきの子どもにとっての昔話はディズニーなのかと大いに考えさせられた。学校教育を通じて伝えられる文化の繋がりというのとは別の、文化の継承関係というのがあってもよいのだが、実際のところどうなっているのだろうか。

 NHKラジオ「ワンポイント・ニュースで英会話」は”A Japanese Film A Hit in China" (「ドラえもん」中国で上映)というニュースを取り上げた。
Animated film "Stand By Me Doraemon" was a blockbuster in Japan, and now, it's a hit in China.
(アニメーション映画『スタンド・バイ・ミー ドラえもん」は日本で大ヒットしたが、今や中国でヒットしている。)
というのだが、『ドラえもん』の人気は既に中国に浸透しているはずで、それが改めて確認できたのか、それとも何か新しい動きがあったのかという点が報道されないと、ニュースとしては新鮮さがないように思った。中国の子どもの感想が英訳されて
It was so much fun. Doraemon is my best friend.
(とても楽しかったです。ドラえもんはぼくのいちばんの友達です。)
と伝えられていたが、もともとの中国語の「好朋友」というのが聞き取れて、ちょっとうれしかった。

6月16日
 NHKラジオ「入門ビジネス英語」では話を本題に戻すスキルが取り上げられた。このほか、進行役のかじ取りの工夫として、innovative (革新的な)とか、constructive (建設的な)とかいう形容詞をうまく使って前向きなトーンを出していくことが勧められた。
We appreciate your constructive suggestions for the project.
(プロジェクトにかかわる御社の建設的なご提案に感謝します。)

6月17日
 NHKラジオ「実践ビジネス英語」の”Word Watch"のコーナーで、gentrifiation(劣悪化した住宅地区の再開発による高級化)という語が取り上げられた。「都市において比較的貧困な層が多く住む停滞した地域(inner city)や倉庫街にアーティストなどが流入する人口移動現象で、これによりアート関連の店やおしゃれなカフェなどができはじめる。やがて流行に敏感な若い層が集うようになって、中産階級も住み始め、町がより洗練されて、治安もよくなる」という現象。横浜の黄金町駅周辺で進行中の再開発にもこれに似た側面があるかもしれない。(米国や英国でいうinner cityが日本に存在するかどうかというのが、今一つ私にはわからないのである。)
 実は「攻略!英語リスニング」の6月20日、21日放送分で取り上げる話題がこのgentrificationなので、予備知識をもつことができた。「攻略!」を効果的に聞くためには予習が欠かせないのだが、なかなかできない。「ラジオ英会話」「入門ビジネス英語」「攻略!英語リスニング」「実践ビジネス英語」と英語関係の4つの番組を聴いている中で、一番力を入れて聴く必要がありそうなのは「攻略!」だと思うので、今後ともにどうやってこの番組の予習・復習時間を確保していくかを考えていきたい。 
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