映画日記風に

2月22日(金)晴れ

 2月19日にドナルド・リチイ(Donald Richie)さんが亡くなられた。少し遅れたが、謹んでご冥福をお祈りしたい。リチイさんの著書『映画芸術の革命』は、映画史に残る名作を紹介しながら映画の歴史をたどった書物で、本屋でよく立ち読みしながら映画の勉強をしたものである。さらに映画サークルでリチイさんの集めた古い映画コレクションの中からの無声映画の上映を見たし、リチイさんの実験映画『アタミ・ブルース』なども見るきかいがあった。コレクターとして、作家として、批評家として、私に映画について多くのことを教えてくれた方であった。

 一昨日(2月20日)の『毎日新聞』で第63回ベルリン国際映画祭(2月7日~17日)の様子を勝田友巳さんが報じていた。ルーマニアのカリン・ピーター・ネッツァー監督の『チャイルズ・ポーズ』が最優秀作品にあたる金熊賞、イランのジャファル・パナヒ監督の『閉じられたカーテン』が脚本賞、ボスニア・ヘルツェゴヴィナのダニス・タノヴィッチ監督の『鉄くず拾いの物語』が審査員大賞(と男優賞)など、東欧、イランの作品が高い評価を得ている。これらの作品に日本ではいつお目にかかれるだろうか。「社会性と芸術性。ベルリンで重視されたのは、今の日本映画界で厄介者扱いされる側面だった」と記事が結ばれているので余計に気になる。

 本日(2月22日)のNHKラジオまいにちフランス語応用編は、昨日に続きジャン=フランソワ・ロジェのインタビュー。シネマテークで日本映画を上映する際に、どのような観点から選んでいるのかという梅本さんの質問に対し、「必ずしもすべての作品に価値があるとは言わずに、あらゆる次元で日本映画を発見してもらうという、ちょっと綱渡り芸人みたいな作業」をしていると答えていた。映画の好みは観客1人1人によって違うから、出来るだけ多くの多様な作品を上映してくれる方が有難い、観客としてはその中で気に入った作品に出会うように努力をすべきなのである。

 以上、3つの記事を書くつもりでいたら、光本幸子さんの訃報を聞いて驚いているところである。新派を中心に舞台で活躍された女優さんであるが、『男はつらいよ』をはじめ、1960年代の終わりから70年代にかけて少なからぬ映画に出演されていた。同世代性というか、仲間意識というか、そういう気持ちをもってきた方なので、亡くなられたのは本当にさびしい。ご冥福を切にお祈りする次第である。
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