日記抄(5月14日~20日)

5月20日(火)曇り

 5月14日から20日にかけて経験したこと、考えたことから;

5月14日
 ベトナムで開かれているアジア女子サッカー選手権の一次リーグ戦で日本チーム(なでしこジャパン)はオーストラリアに0-2と先行されたが、追いついて引き分けた。テレビ朝日が実況放送を行ったが、そのために「マツコ&有吉の怒り新党」の時間がつぶれた。

5月15日
 池袋の新文芸坐に川島雄三作品の上映を見に出かけようと思ったのだが、体調が悪く外出を見合わせた。それでBSプレミアムで美空ひばりの『花笠道中』を見た。あまり埋め合わせになるような作品ではなかった。ひばりが芸者の姉と遊び人の弟の一人二役を演じ、姉の恋人役を里見浩太朗が演じている。その里見がある藩の藩主の長男坊で、相続をめぐるお家騒動が起きたことから「道中」が始まる。里見とひばりの道中に謎の男・近衛重四郎が絡む。ひばりは背が高くないので、男役には無理があると思ったりした。

 テレビ朝日の『世界の車窓から』はリスボンの下町を写していた。リスボンはローマやエディンバラと同じく「七つの丘」のある町である。

5月16日
 NHKラジオ『まいにちフランス語』応用編はフロベールの『感情教育』の二月革命で民衆が国王ルイ=フィリップの住まいであるチュイルリー宮殿を襲う場面を取り上げた。この作品、読んだことがないのだが、何か気になるので、そのうち機会を見つけて読んでみようと思う。

5月17日
 フジテレビの朝の番組『にじいろ』の『ぐっさんを連れていくならこんなとこ』のコーナーに向井理さんが登場、二人で横浜中華街を探索していた。先週はTBSの『知っとこ』で中尾彬さんが中華街についてのうんちくを披露していたと記憶する。中華街探索の楽しみは、あたりの店に出会うことである。逆にいうと、はずれがあってもそれはそれで経験の一つだと思うべきではないかということでもある。

5月18日
 なでしこ、ヨルダンを破り女子のW杯への出場を決める。

5月19日
 NHKBSプレミアムで『あいつと私』を見る。中平康監督、裕次郎、芦川いづみ主演の1961年版である。東京の郊外にある大学の学生たちの生活を通して、若者の新しい生き方を描こうとする。原作者の石坂洋次郎よりも、監督で脚本も書いている中平の方が若者の生活や感情はわかっていたはずで、そういう彼の演出ぶりに見るべきものがある。すでに指摘されていることであるが、女子学生を演じている芦川、中原早苗、吉行和子、高田敏江という女優陣が全員1935年生まれで、学生というには少し年をとっていたのだが、達者な演技で物語を盛り上げている。裕次郎、小沢昭一、伊藤孝雄という男子学生たちはもっと年長だから良しとするか。芦川の高校生の妹を吉永小百合、中学生の妹を酒井和歌子(映画初出演)が演じている。酒井はこの時点でまだ小学生だったはずで、一方で年下の役どころを演じる女優さんたちがいて、その一方で年上の役どころを演じていたのかと思うとなんとなく面白い。彼女が、小学生の妹と「安保、反対」と叫ぶシーンがあって、これは記憶に値する。芦川の祖母を演じている細川ちか子のとぼけた演技が強い印象を残すことも書いておく必要があるだろう。
 映画の始めで浜村純が扮する大学の先生が小遣いの話をする。この数年後に裕次郎の母校である慶應義塾大学で授業料値上げ反対の闘争が起きたことを思い出す。実は、私はその年に慶応に合格していたのだが、入学しなかった。同期生の中にはこの闘争に巻き込まれた連中が少なくない。私が入学していたら、どういう運命が展開したのかと今になって思う。

 5月20日
 外出していて見ることができなかったのだが、先週の『夕陽に立つ保安官』に続いて、BSプレミアムでは同じバート・ケネディ監督、ジェームズ・ガーナ―主演の西部劇『地平線から来た男』を上映した。得体のしれない、どちらかというと平和主義者の風来坊がどこからともなくやってきて保安官になり、悪漢と戦って町に秩序をもたらすという物語の展開は『夕陽に立つ保安官』と共通するが、ヒロインをシュザンヌ・プレシェットが演じているところが見どころであろうか。『夕陽に立つ保安官』のジョーン・ハケットに比べると演技力では見劣りがするが、若さと美貌では優位に立っている。このあたり、どのように評価するか、話題は尽きない。ジョーン・ハケットもシュザンヌ・プレシェットも比較的若くして世を去ったことについての哀悼の気持ちを付け加えておく。
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『あいつと私』補足

映画冒頭のナレーションで、一方で車で通学するような金持ち学生がいるかと思うと、もう一方で苦学生がいると、大学の様子をまとめている。映画の舞台である1960年代の初めまでの日本の大学はおおむねこのように経済的な背景の異なる学生が雑居していた。だからこそ、活気のある学生生活が可能であったのである。その後、大学が全体として拡張して大衆化が進んだ反面で、授業料やその他の学費が値上がりして大学の様相が変化することになる。『あいつと私』では裕次郎も芦川いづみも家にお手伝いさんがいる程度に裕福な家庭の出身ということになってはいるし、物語の展開に非現実的なところはあるが、苦学生の存在もにおわせているし、それなりに当時の学生の実態を反映した部分があることを忘れてはならないだろう。
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