バレンタイン一揆

1月23日(水)晴れ後曇り

 渋谷に出かけ【シアター】イメージフォーラムで14時から『the Future』、UP LINK Xで16:30から『バレンタイン一揆』を見る。前者は整理番号4、後者は6での入場であった。両者ともに鑑賞後の感想はすっきりしたものではないが、1月13日の「これから見ようと思っている映画」で取り上げた後者について書いておきたい。

 高校3年生2人、大学2年生1人という3人の日本の普通の女の子がガーナを訪問する。日本で食べられているチョコレートの原料になるカカオ豆の80%がこの国から輸入されており、豆を生産している農場では子どもたちが学校にも通わずに働いているという児童労働の実態について知ろうというのである。児童労働の問題について取り組んできたACEのパートナーである現地のNPOの努力によって児童労働がなくなっている村を一行は訪れる。以前は学校に行かずに働いていたという若者の話を聴き、また実際に農園に出かけてカカオの実を採取し、それを作業場に持ち込んで豆を取り出す作業を体験する。カカオの実でいっぱいのかごは20キロも重さがあり、持ち上げるだけで大変である。それを子どもたちは頭の上に乗せて運んでいたのである。さらに豆を取り出す作業も熟練がいる。NPOの努力によって次第に教育の意義が親たちに認識されるようになり、児童労働は姿を消したというが、その努力が及んでいない村も多い。

 学校を訪問した3人は子どもたちの語る夢に圧倒される。子どもたちから、ではあなたの夢はなにかと聞き返されて、答えることができない。

 日本に帰って来た3人、特に大学生のコッちゃんは、バレンタインデーに本当に愛のあるチョコレートを選んでほしいと、「バレンタイン一揆」を計画する。銀座でフェアトレードで作られたチョコレートを買ってもらうためのキャンペーンを行おうというのである。準備に人が集まらなかったりして、大変であったが、2012年2月11日に実行に至る。300人に買ってもらうという目標を大きく下回る60人のお客しか得られず、それほど反響がなかたことで、悔しさの残る結果となったが、2月14日にガーナの子どもたちから感謝と激励のメッセージが届く。

 この取り組み、今年も行われるのか――というような話題は、上映の後のトークで語られたのだろうが、帰りを急いで出席しなかった。映画のなかでも出てきたが、フェアトレードとは何か、それがなぜ児童労働をなくすこととつながるのかなど自分の頭の中で理解することはできても、他人が理解できるように説明することは案外難しい。だから十分な準備期間が必要だし、現地に行ったことのあるメンバーと、話を聞いただけで手伝おうとするメンバーとの温度差を狭めるのは容易ではない(現地に行ったことがあるメンバーもまた、実際に児童労働を経験してきた人々との温度差を感じているわけである)。出来るだけ人々の注意を集めるようなやり方を選んだのだろうが、もっと地道な情報活動という選択肢もあったのではないかとも思われる。また、もっと長い目で、国際協力にかかわるような自分の進路を見つけていくことも必要であろう。それがガーナの子どもへの回答となるはずである。

 全体として分かりやすい映画ではあるが、「バレンタイン一揆」の企画同様、もう少し時間をかけて準備した方が大きな成果が上がったのではないか、その点が惜しまれてならない。

 
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