マイケル・ウィナー監督を悼む

1月22日(火)雨、後晴れ

 昨日、英国の映画監督・製作者であるマイケル・ウィナーMichael Winnerさんが亡くなったという報道に接した。日本で一番よく知られた作品は、リメイク版が最近上映された『メカニック』であろうか。『スコルピオ』も比較的よく知られていると思う。しかし、評価されてよいのはもっと早い時期の作品である。

 ウィナーは私が映画をよく見るようになった頃の新進の映画監督であり、昨年亡くなられた石上三登志さんなど一部の批評家によって高く評価されていたことも手伝って注目していた時期がある。特に京都の新京極にあったピカデリーで見た『ジョーカー野郎』(The Jokers)は暇を持て余している兄弟が宮殿から宝冠を盗み出す話で、兄弟をオリヴァ―・リードとマイケル・クロフォードが演じている。途中で仲間割れをしたりするのだが、最後に牢獄で一緒になった兄弟が脱獄の相談を始めるというラストが気に入った作品である。またナチスの捕虜が動物園から象とともにアルプスを越えて逃げるという『脱走山脈』も面白かったし、その一方で大阪・梅田の北野シネマで見た『明日に賭ける』はTVコマーシャル業界の話で、ウィナーの自伝的な要素が多少は含まれている作品のようであるが、業界の裏面を告発する側面もあって見ごたえがあった。出演していたオーソン・ウェルズが『市民ケーン』を思い出したというのは褒めすぎであったとは思うが・・・。

 その後はさらに大作に取り組むようになるが、スタジオ撮影をしないというような独自のスタイルを守り続け、そのためもあってか映画賞とは無縁であったという。映画作りの一方で『サンデー・タイムズ』紙にレストランのレビューを書いたり、コラムニストとしても活躍していた。

 1998年のことになるが、英国旅行中ピーク・ディストリクトのホテルに泊まっていて、TVをつけたら、最近の映画作りについてというような番組をやっていてマイケル・ウィナーが登場したのでひどく懐かしかったのを覚えている。その当時の私はほとんど映画を見なくなっていたのである。

 近年体調を崩していたのは、牡蠣の中毒が原因だと聞いたことがあり、もう少し長く生きられたかもしれないのに訃報を聞いたのは残念である。初期の作品でよく一緒に仕事をしていたオリヴァ―・リードの死因も酒の飲み過ぎであった。今頃は2人で再会を祝してあの世で飲んでいるのかもしれない。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

tangmianlaoren

Author:tangmianlaoren
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR