日記抄(2月19日~25日)

2月25日(火)晴れ、温暖

 2月19日から今日までのあいだに出会った事柄、ことば、考えたことなど:

2月19日(水)
 テレビ朝日の『マツコ&有吉の怒り新党』で「ネギトロ丼やカレー かき混ぜて食べるな」という話題が出てきた。ネギトロ丼、カレーの他にてんぷらそばやラーメンの話題も出てきて、東日本の出身であるマツコと西日本の出身である有吉・夏目との食をめぐる経験や趣味の違いが窺われて面白かった。『夫婦善哉』に何度も登場していた大阪の自由軒のカレーはかき混ぜて食べるのが本式であるという。この店、最近で東京にも店を出しているが、お客はどんな食べ方をしているのだろうか。東京の店の前を通ったことはあるが、中に入ったことはないのでわからない。

2月20日(木)
 NHKラジオ「まいにちイタリア語」応用編では、テノール歌手のパオロ・ファナーレさんのインタビューを取り上げているが、その中でファナーレさんがil paradosso del mestiere del cantante(オペラ歌手が抱えるパラドックス)として歌に感情を込めなくてはならないけれど、感情にのみ込まれないように戦わなければならないことを上げているのが印象に残った。芸術的な表現にかかわる人々の多くが共有するパラドックスではなかろうか。

2月21日(金)
 NHKラジオ「まいにちフランス語」応用編で引用されていた。ジュール・ルナールの言葉:
 On finit toujours par mépriser ceux qui sont trop facilement de notre avis. (あまり簡単に他人の意見に同意するものは、いつでも最後には軽蔑されることになる。)

2月22日(土)
 プロップの『魔法昔話の起源』の「Ⅴ 不思議な贈り物」のなかでアメリカの神話では主人公が熊を投げ倒すと、そのクマが馬に変わって主人公を助けるという話があるという記述に出会う。金太郎が熊と相撲を取る話にも彼が力もちであったという以上の意味があるのかもしれない。幼稚園のときに学芸会で「金太郎」の劇をやって、私は碓井貞光であったか、金太郎を見つけて武士にしようという源頼光の家来の役をやったことを今でも不思議と覚えている。幼稚園時代の私は武士に似つかわしくないチビであったのだが、セリフがきちんと言えそうな子どもを探してこうなったのだろうと推測している。この劇の影響であろうか、源頼光の大江山の鬼退治の説話に興味を持つようになった。

2月24日(月)
 ソチの冬季オリンピックが終わる。冬のスポーツにはあまり興味がないので、詳しいことは書けないが、各競技は選手たちの健闘に支えられて成功していたと思う。プーチン大統領はこのオリンピックを国威発揚の手段として利用したかったようであるが、その目的はどこまで達成されたであろうか。
 冬季オリンピックというとなぜかロバート・レッドフォードが主演した映画『白銀のレーサー』を思い出す。アメリカの選手がオリンピックで最後に勝利する話だったと思うが、選手役のレッドフォードよりもそのマネージャーを演じて「金がない、金がない」といっているジーン・ハックマンの方が印象に残った。民間の努力で金を集めて頑張っている方が、政府から多額の補助金をもらって強化をはかるよりも健全である。

2月25日(火)
 昨夜、岡田温司『黙示録――イメージの源泉』(岩波新書)を読み終えた。新約聖書の「黙示録」を中心とする聖書の黙示文学が欧米人の物の考え方に及ぼしてきた影響をたどる書物で、多くの図像が理解を助けている。クリスティーの『蒼ざめた馬』についての言及が見られるなど広く文献や、映画について取り上げられていて、読者の関心をむしろ拡散させている恐れ無きにしも非ず。

 BSプレミアムでジョン・ウェイン主演、アンドリュー・V・マクラグレン監督の『チザム』を見るともなしに見ていた。最初と最後の場面がちょうど対応する作り方になっていて、主人公がその生きていた時代において既に伝説化しているような人物であることをほのめかしている。もう少しゆったりとした作り方の方がよかったのではないかという気がする。まだ30歳前に映画館でこの映画を見たときにはそんなことは考えもしなかった。
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