日記抄(11月7日~12日)

11月12日(火)晴れたり曇ったり、寒い。

 11月7日(木)から本日まで、気になったり考えさせられたりしたこと:

11月7日(木)
 下川裕治『週末台湾でちょっと一息』(朝日文庫)を読み終える。「司馬遼太郎風にいえば、文化とは、些細な行動や習慣の総体である。家で食卓を囲み、その中で子どもたちは礼儀や作法を身につけていく。大人が口にする会話から社会を理解していく。その過程が似ているということが、日本人と台湾人のなかで、共通の分母をもつことになるのだろうか」(283ページ)。台湾では、昔の日本でふつうにみられたような家庭でのカレーライスにであうことができるという。とはいえ、日本と台湾は交わりつつも異なった歴史をもつ国である。そのことも感じながら、著者はこの書物をまとめている。

 NHKカルチャーラジオ「文学の時間」『むかしがたりの楽しみ 宇治拾遺物語』第6回「亀の恩返し」を聴く。『宇治拾遺』と『今昔』の亀の報恩をめぐる同文的同話を取り上げていて、さらに次回にも考察が続くようである。助けた亀に恩返しをされるという話は浦島太郎だけではないこと、鎌倉時代の初期に既に銅銭が流通していたことなどがわかる。日本での鋳銭は行われていなかったが、中国から銅銭が輸入されていたのである。

 ちくま文庫のトゥキュディデス『歴史 上』を読みはじめて、「伝説で知りうる一番最初の海軍の支配者はミノスである」(14ページ)という記事にであった。子どもの頃に考古学の本でクレタ文明について触れた個所でこの記事が引用されているのにであったことがある。その後、ずっとこの言葉はヘロドトスのものだと思い込んでいたのだが、そうではなく、トゥキュディデスのものであり、「伝説で知りうる」と断り書きがされていることを知った。記憶はあてにならない。本は何度も読み返すべきである。

11月9日(土)
 日本テレビの「ぶらり途中下車の旅」、今回はなぎら健壱さんが横須賀線に乗って旅していたが、横浜駅西口の鶴屋町のよく見られた光景が、テレビカメラのレンズを通して全く違った様子に映し出されていたのが興味深かった。

 昼から、ニッパツ三ツ沢球技場で第92回全国高校サッカー選手権神奈川県予選の決勝、桐光学園対県立座間高校の試合を観戦。桐光が前半あげた1点を守り、この大会3連覇を達成した。座間の小柄なFW三木君に注目していたのだが、前半活躍したものの、後半になって交代してしまったのが残念。

11月11日(月)
 文部科学省は道徳を「特別の教科」に格上げすることを中心に、児童生徒への道徳的な育成を強化する方向を検討しているという。子どもの問題行動が顕著になっているかどうかについては、実態についての実証的な調査が必要であり、改善のための施策については子どもを取り巻く環境や人間関係を含めて総合的な見通しに立って検討されるべきであろう。学校での道徳の授業を強化し、画一化する(それが標準を上げることだと思っているのだろうか)だけで、子どもたちの道徳性が改善されると思うのは相当に甘い。

 テレビ東京の「YOUは何しに日本へ」に岡山の禅寺で修行をする前に、四国八十八か所のお遍路を区切り打ちするというロシア人女性が取り上げられていた。仏教の修行といっても参禅とお遍路ではだいぶ違うと思うが、いろいろやってみることの方が仏教の理解につながるかもしれない。テレビカメラが付いていると、やりにくいということで途中で撮影を打ち切ることになった。これは当然。

11月12日(火)
 NHKの「ひるまえほっと」で鶴岡八幡宮で開かれた東日本大震災復興を祈る神事についての報道を見る。宗教宗派を超えて復興を祈るということで仏教界からの参加もあり(もっとも鶴岡八幡宮はもともとは神仏混淆で寺院の性格を強く持っていた)、さらにハワイから古典フラのダンスの奉納があったそうである。神社でフラを踊っている場面を見ても、それほどの違和感は感じられなかった。国境を超えた民俗学の可能性についてあらためて考える。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

tangmianlaoren

Author:tangmianlaoren
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR