FC2ブログ

日記抄(3月22日~25日)

3月25日(水)晴れ

 3月22日から本日までのあいだに経験したこと、考えたこと、これまでの記事の補遺・訂正等:

3月17日
 この日の参院予算委員会の出来事:
「検察官逃げた」 ゆう子が雅子を問い詰める
(両方とも森という姓である。)

3月19日
 NHKラジオ『まいにちフランス語』応用編「フランスで『世界と出会う』」の19日、20日の放送では、人手不足に悩むフランスの教会で、更新可能な3年契約で司祭をしている西アフリカのベナン出身の黒人神父のことが取り上げられていた。番組の終りの方の「Florenceに訊いてみよう」のコーナーでは、講師の1人であるフロランス・メルメ・オガワさんが番組の内容と関連した話をしているが、今回は、フランスにおけるカトリック信仰をめぐり、
Environ 65% des français sont catholiques, mais les pratiquants qui vont à l'eglise rélgulièment ne seraient plus que 7%.
(約65%のフランス人がカトリック信者ですが、実践している人、つまり規則的に教会に通っている人は、もう7%程度しかいないでしょう。)
と語っていた。

3月20日
 『朝日』朝刊に「高級食材 コロナ余波で値崩れ」という記事が出ていた。「大トロ在庫の山、越前ガニ半額」 だからと言って、こちらの食卓まで回ってくるわけでもなさそうだ。

3月22日
 『朝日』の朝刊に3月20日から公開されている映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』が紹介されている。1969年5月13日に東大の駒場キャンパスで行われた討論会の様子は、これまでもテープや本では知られてきたが、TBSだけが映像として収録していた。その75分の映像に新たに関係者へのインタビュー映像を加えて制作された映画だという。監督である豊島圭介さんは、この討論会の後に生まれた世代だそうだが、「体温や汗を感じる対話 重要だと感じる」と語っている。
 それはそうかもしれないが、一つ気になるのは、三島が自分の母校である東大の全共闘とは話し合ったけれども、他の大学の全共闘の学生とか、あるいはその他の学生と話し合おうとはしなかったのではないかということである。私の知人に(三島のもう1つの母校である)学習院の元全共闘というのがいるので、余計そのことが気になるのである。

 対話と言えば、同じ『朝日』の「社説余滴」で藤生京子記者が「『対話のレッスン』始めては」と書いているのも印象に残った。特に言葉のキャッチボールによって対話が必ずしも深まらなくてもいいという平田オリザさんの言葉、また「たとえ共感できなくても、相手の存在を認めあう関係こそが対話」というロバート・キャンベルさんの言葉を噛み締めるべきではないかと思った。無理に話し相手と同化する必要はないのである。

3月23日
 歌手・女優で肢体不自由児の療護施設「ねむの木学園」の創設者として知られる宮城まり子さんが3月21日に亡くなられたことが分かった。宮城さんというと、思いだされるのは1955(昭和30)年に大ヒットした「ガード下の靴みがき」である(ということで、弔意を表してこの歌をYouTubeで検索して、聴いた。西田佐知子さんの「アカシアの雨が止む時」、三池炭鉱労組の「炭掘る仲間」とならんで、私の好きな歌である)。それから1974(昭和49)年に公開された映画『ねむの木の詩』も思いだされる。大学院生だった私はまだまだ生意気盛りを脱していなかったので、「美しい映画であることに限界がある」などという批評を書いた記憶がある。そのくせ非常勤講師として教えに行った学校で、最近見た映画でよかったのはと質問されて、この映画を挙げたりした。もう一つ思いだされるのは、川島雄三監督の映画『グラマ島の誘惑』で森繁久彌と共演していることで、両者ともに即興的な演技が得意だったので、なかなか面白い組み合わせであったと思う。もう一度機会あがったら見てみたいと思っている。謹んでご冥福をお祈りします。

 本日の朝刊に載っていた週刊誌の広告の中の気になる記事:
『週刊現代』3月21日/28日号
 「医者がためらいながらも出している薬」として列挙されているなかで、降圧剤のアムロジピンをわたしも服用している。今度、医者と相談してみよう。
『週刊ポスト』4月3日号
 作家の百田尚樹氏が「安倍さんには失望したわ」と激白しているそうである。今年の正月休みに、安倍首相は百田氏の著書を読んだはずだが、あるいは著者の意図を読み違えているようなことがあったのかもしれない。

 わたしの社会科学の知識がその程度のものだと言ってしまえばそれで終わりになるが、『NHK高校講座』の『政治経済』、『現代社会』の放送はいろいろと参考になる。とはいうものの、気になるような内容の授業がないわけではない。
 本日の『現代社会』で、講師がアダム・スミスは経済を自由に放任していても、神の見えざる手が働いて、市場原理によって経済活動はうまくいくと説いたと語っていたが、これはかなり乱暴な解釈である。根井雅弘さんの『英語原典で読む 経済学史」に次のような指摘がある:
 スミスの『道徳感情論』や『国富論』を精読したことがなくても、「見えざる手」という言葉だけは知っている人が世の中に多いようです。高校の政治経済の教科書や、大学でも経済学入門のような教科書では、「見えざる手」という言葉を使って自由放任主義や予定調和論を正当化した「経済学の父」としてスミスは登場します。このような理解の問題点は、すでに何人ものスミス研究者たちが指摘してきましたが、ここでは、次の点を指摘するにとどめます。――スミスは確かに人々の「利己心」を肯定したが、市民社会のルールを平気で破るような勝手な行動を容認したわけでは決してなく、その行動は「公平な観察者」の「同感」が得られる範囲内でなければならないと考えていた。それゆえ、「見えざる手」という言葉を自由放任主義と結びつけて理解するのは問題を含んでいると。(根井、56‐57ページ) そもそも、この言葉の起こりとなった旧約聖書の『ダニエル書』を読んで、「見えざる手」(実は見えている)がどこで登場するかを考えればわかることではないかと思う。
 それから、「自由放任」(レッセ・フェール)ということを初めて唱えたのは、スミスではなく、この言葉がフランス語であることから分かるように、同時代のフランス重農学派のテュルゴーである。

3月24日
 『朝日』の朝刊に掲載されていた「Youth川柳」の中で「6年にさよならいえずはるやすみ」という神奈川県の藤川竜樹くん(7歳)の句が子どもらしくてよかった。

 『日経』朝刊1面のコラム「春秋」で、1940年に開催予定だった東京五輪を1938年になって返上した時の木戸幸一厚相の「挙国一致、物心両方面の総動員を行ひ」などという「ずいぶん物々しい」声明が引用されていた。木戸幸一(1889-1977)は昭和天皇の側近の1人で、日米開戦の前後には内大臣を務めていた。映画『トラ・トラ・トラ』で芥川比呂志が扮する木戸内大臣が山村聰の扮する山本五十六海軍大将に話しかける場面が印象に残っていて、後で『木戸幸一日記』を読んで調べてみたところ、この会話がおそらくは(もともとの脚本を書いた黒澤明の)作り話であったと気付いたことを思い出す。今、思うと、この映画が上映されたときにはまだ木戸は生きていたのである。

 週刊誌の広告で見かけた気になる見出し:
女性自身 4月7日号
 コロナ不況 株価暴落で年金支給月額 4割減も
週刊女性 4月7日号
 テレワークもマスク支給も 社員だけ! 非正規いじめの悲鳴

3月25日
 「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」を推進しようということで、新しい学習指導要領に基づく中学校教科書の検定結果が発表された。学校現場がどのように変わっていくのか、あるいはあまり変わらないのか、あるいはただ混乱するだけなのか、慎重に見守ることにしたい。というのも、「アクティブ・ラーニング」と「主体的・対話的で深い学び」がどのようにかかわるのか、理論的に整理することはかなり難しいのではないかと思われるからである。

 東京オリンピック2020の開催が1年延期されることになった。各紙の紙面に載っていた「東京オリンピックまであと〇〇日」、「パラリンピックまであと〇〇日」という数字が、だんだん消えていたので、それほど強い衝撃を受けたというわけではない(『日経』は昨日までこの数字を示していた)。それよりも、『毎日』に掲載されたバッハIOC会長との会見に臨む安倍首相と小池都知事の今にも泣きだしそうな表情の方が心配だ。

 NHKラジオ『遠山顕の英会話楽習』の”A Song 4(for) u(you)"のコーナーでは、”You'll Never Walk Alone"を取り上げた。もともとはミュージカル『回転木馬』の中で歌われたというで、アメリカの歌なのだが、英国のマージー川を航行する船を歌った歌として、また英国プレミア・リーグの強豪として知られるリヴァプールFCのアンセムとして英国で親しまれることになった。もう20年以上前になるが、リヴァプールで生活したときに、向こう岸がかすかに見えるくらいに広いマージー川の流れを時々眺めていたことが思い出される。私はこの歌は、ジュディ・ガーランドの歌唱で親しんでいて、『ジュディ 虹のかなたに』を見に出かけようかと思っているところなのである。 
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

tangmianlaoren

Author:tangmianlaoren
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR