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日記抄(8月20日~26日)

8月26日(月)晴れ、次第に雲が多くなる

 8月20日から本日までの間に経験したこと、考えたこと、その他これまでの記事の補遺・訂正等:

8月20日
 『朝日』朝刊の「論の芽」は、「子どもの文系・理系は早く分けた方がいい?」という問題を取り上げていた。
 私自身は、数学と物理の成績が悪かったので、高校2年くらいの段階でどうやら理系に進学するのは無理だと思ったが、理系の勉強そのものは嫌いではなかった。受験のためという理由があったから、学習範囲は狭められたが、多様な領域を自由に選択できるという制度がもっと生きるようなやり方を工夫することが望ましい。その意味で、この欄に紹介されていた「大学の選抜方法や教育 もっと多彩に」という愛媛大学の隅田学さんの意見に賛成である。

 NHKラジオ『まいにちフランス語』の”Bienvenue dans la francophonie"(フランコフォニーへようこそ)のコーナーではカナダのアカディアンについて取り上げていた。アカディアンとはフランスが北アメリカに築いた植民地アカディに入植した人々の子孫である。アカディは、カナダ、ケベック州の東、現在のノヴァスコシア州を中心とした地域に広がっていた。この地方の領有権がフランスから英国に移った後、この地のフランス人は強制退去させられたが、その後、またかつてのアカディを目指し帰還を始めたという。現在アカディアンはニューブランズウィック州で人口の3割を占めているという。
 『NHK高校講座 コミュニケーション英語Ⅱ』のパートナーであるレイチェルさんが、高校時代の授業ではフランス語が一番面白かった、カナダではフランス語も公用語になっているという話をしていたので、『まいにちフランス語』と符合しているように思えた。

 NHKラジオ『遠山顕の英会話楽習』は”The Straw Millionaire"(わらしべ長者)を放送しているが、その第2回 にsatsuma tangerineという語が出てきた。温州ミカンのことを英語ではこういうのである。ロンドンのtescoの果物売り場で、satsumaという言葉を目にした時のことを思い出した。

 ジャン=ガブリエル・ガナシア『虚妄のAI神話 「シンギュラリティ」を葬り去る』(ハヤカワ文庫)を読み終える。

 シネマヴェーラ渋谷で「名脚本家から名監督へ ビリー・ワイルダー ジョセフ・L・マンキウィッツ プレストン・スタージェス」の特集上映のうち、『三人の妻への手紙』(1949、FOX、ジョセフ・L・マンキウィッツ監督)、『教授と美女』(1941、ゴールドウィン、ハワード・ホークス監督、ビリー・ワイルダー脚本)を見る。
 『三人の妻への手紙』は1949年度のアカデミー作品賞受賞作。映画的な手法もみられるが、全体的には演劇的な作品ではないかという気がする。翌年マンキウィッツが監督賞を受賞した『イヴの総て』のほうが見ごたえがある。ただ、この作品でカーク・ダグラスが高校の英語の先生というまじめな役をかしこまって演じているのが面白かった。
 『教授と美女』(Ball of Fire)は「白雪姫」を下敷きにしているところが奇想天外である。白雪姫はナイト・クラブの歌手(バーバラ・スタンウィック)、王子(ゲーリー・クーパー)と小人たちは辞書編集者、白雪姫はギャングのボスの情婦で、警察に追われていて、小人たちの所に身を隠すという設定になっている。

8月21日
 NHKラジオ『世界へ発信 ニュースで英語術』の時間で、最近のアメリカでは学校での銃乱射事件が多いために、bulletproof backpack(防弾バックパック=リュックサック)を使う子どもが増えているという話題を取り上げていたが、同じく『実践ビジネス英語』でも同じ話題が取り上げられた。
 日本ではバックパックという英語よりも、リュックサックというドイツ語の方がよく使われるのは珍しい例である。以前、小池東京都知事が何かの折に、aufhebenというドイツ語を使った際に、ドイツ大使館の人が、日本で使われているドイツ語はリュックサックだけかと思っていたとコメントしていたことを思い出した。(戦後のある時期には、アウフヘーベンという言葉はよく使ったのである。現在はどうか知らないが、古い『広辞苑』にはちゃんとこの語が出ている。)

8月22日
 横浜市はカジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致すると発表した。以前にも書いたが、わたしはギャンブルには反対ではないが、IRの誘致には反対である。カジノとは、遠きにありて思うものであって、身近にあるのでは迷惑このうえない。

 シモン・ジャルジー『アラブ音楽』(文庫クセジュ)を読み終える。

8月23日
 『日経』社説は「社会人が学び続ける環境整備急げ」と主張している。ごもっともではあるが、単に職業的な技能を更新するために学び続けるというのでは十分ではない。人生について考え直したり、教養を身につけたり、趣味を拡大したりすることも含めて、生涯学習の充実を考えるべきである。 

8月24日
 『朝日』の朝刊「しつもん! ドラえもん」のコーナーで、コンピューターは1年半から2年で計算速度が2倍になるという「ムーアの法則」を取り上げているが、ガナシアの『虚妄のAI神話』でこれが法則として成立するかどうかについての疑問が述べられているのを思い出した。

 『朝日』の「ひもとく」のコーナーで「愛に生きる」として『嵐が丘』、『ロミオとジュリエット』、『ガラスの仮面』、『高慢と偏見』を取り上げていたが、このうち3作品がイングランド人作家の作品であることが注目されてよい。『ロミオとジュリエットは死んで神々しい伝説と化したが、本当は死ななくていい若者が社会に追いつめられて死んでしまう話である。大人が始めた戦争で死んでいくのはいつも若者なのだ。」というコメントが印象に残る。ロミオとジュリエットだけでなく、マキューシオも、ティーボルトも、パリスも死ななくていいのである。

 ニッパツ三ツ沢球技場で横浜FC対鹿児島FCの試合を観戦する。横浜が5‐1で鹿児島を破るが、ひやひやする場面もあったし、次節の試合ではレアンドロドミンゲス選手が累積警告のため出場できないなどの問題もあって、前途は楽観を許さない。

8月25日
 『朝日』の朝刊に「中高一貫校 『高校で入学』細る道」という記事が出ていた。中高一貫校では、上の学年の教育内容を前倒しして教えることが多いため、途中から編入してくると、授業についていくのが難しいことが主な理由のようである。もっとも、私の母校などは、戦後に創設されて以来、ずっと高校からの入学を認めてこなかった。教育内容の前倒しは、得意科目についてみればいいことかもしれないが、不得意科目はゆっくりやってほしいので、良しあしである。

 NHKラジオ『私の日本語辞書』は日本語教育の歴史について放送しているが、担当の秋山アナウンサーが「こそあど」というべきところを「そこあど」と言って、そのまま訂正しなかった。そんなレベルの日本語知識で日本語教育についてのインタビューができるのか、猛省を促したい。

8月26日
 『日経』に豊橋技術科学大学の大西隆学長が、日本の大学の国際的な評価における伸び悩みに神経をとがらせ、大学評価を過剰に強化しようとする政府の動きに対し、日本の大学には質の高さと層の厚みという強みがあると指摘、この点でのアピールを強めるべきだという議論を展開している。問題は、大学の質の高さということが、最高水準ということではなく、一定水準に達しているというところでとどまっていることではないかと思う。同紙の記者は「学びの質 高める原点忘れずに」とコメントしているが、大学生の相当部分が就職活動にかなりの時間を取られているという現実をどのように評価するかということも重要であろう。

 同紙に、国連児童基金(ユニセフ)が24日までに、アフリカ中部と西部で武装勢力の襲撃など治安悪化により190万人以上の子どもが学校に通えなくなったと発表したという記事が掲載されていた。主な問題はアルカイダなどの影響下にある反政府の攻撃だそうだが、彼らの教育観はどのようなものかということも気になるところではある。

 『まいにちフランス語』の”Bienvenue dans la francophonie"はカナダのマニトバ州のフランコフォンについて取り上げた。この州は英語とフランス語を公用語にしていたが、1890年に英語だけを公用語とすることに変更された(その後、1960年代にまたフランス語も公用語とすることになった)。むかし、ある国際学会で、カナダのマニトバ州に興味があると言ったら、カナダ人の学者を紹介してくれて、彼の書いた論文をもらった記憶がある。そこから一歩、二歩と進まないのが、わたしの悪い習性である。

 田中雄一『ノモンハン 責任なき戦い』(講談社現代新書)を読む。このところ、読みたいと思うような本がなく、それならば少し重い本を読んでみようということで(まじめに勉強するというわけでもないが)大木毅『独ソ戦』(岩波新書)を読んでやろうと思い、その前に小手調べということで、この本を読んだ。旧日本陸軍の無責任体質とそのなかで展開した「まったく無駄な戦争」(10ページ)の経緯が辿られている。

 さらに大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』⦅(岩波新書)を読む。1日のうちに2冊本を読むのは久しぶりのことである。「絶滅戦争」と副題にあるが、この戦争は「絶滅戦争」という性格も持つ「複合戦争」であるというのが著者の見方である。
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