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日記抄(7月30日~8月5日)

8月5日(日)晴れ、依然として暑さが続いている。

 7月30日から本日までの間に経験したこと、考えたこと、これまでの記事の補遺・訂正等:
7月30日
 まだ7月であるが、NHKの語学番組の放送は8月号テキストに掲載されている内容に移っている。
 『まいにちスペイン語』では「おもてなしのスペイン語」として、4月号ではスペイン人に東京を、5月はペルー人に京都を、6月はメキシコ人に仙台とその周辺を、7月はアルゼンチン人に札幌を案内する内容であった。8月は、これまで案内役を務めてきた日本人のカップルが広島でキューバ人と出会うという展開である。日本人2人がなぜかスペイン語で話しているので、それを聞きつけたキューバ人のホセが、次のように話しかける:
José: Disculpen.
¿Por aquí pasará la guagua que va al Museo Conmemorativo de la Paz?
(すみません。平和記念資料館に行くバスは、ここを通るでしょうか?)
 バスのことをスペインではel autobúsというが、キューバではla guaguaというそうである。このほか、「それはいいですね!」というのを!Super!(スペインでは¡Que bien!)、「わかりました」というのを{OK、(o kaと発音する)、スペインではMuy bienとかValeとかいう}というのがキューバのスペイン語の特徴だそうである。また、音節末の-sを弱く、ほとんど聞こえないように発音するのもキューバで目立つ特徴のようである。

7月31日
 青柳碧人『ウサギの天使が読んでいる』(創元推理文庫)を読み終える。シリーズ第2弾の『晴れ時々、食品サンプル』(創元推理文庫)をすでに読んでいるので、順序が逆になっているが、よくあることである。

8月1日
 『朝日』朝刊に、早稲田大学の入試改革をめぐって、沖清豪同大学入試開発オフィス長へのインタビュー記事が出ていた。大学での勉学に耐えうる学生をより多く選抜するという入試改革の趣旨に反対する者はいないだろうが、私がこれまで主張してきたように、大学での授業のあり方を改善する努力も必要であろう。さらにいえば、肥大化しすぎている早稲田の場合は、入学定員を減らし、より少数精鋭を期することの方が重要ではなかろうか。政経学部で数学を必須にするというのは、社会科学系でも数学が必要であることを踏まえれば当然のことだが、数学の中のどのような領域を重視するかということまで明らかにする必要があるだろう。そのあたりの説明責任が求められるところである。
 7月30日付の『朝日』に同大学の第17代総長に選ばれた田中愛治さん(政経学部出身だそうである)のインタビューが掲載されていたが、田中さんは早稲田に医学部をつくる(私立の医大を合併する)ことに前向きなようである。早稲田は戦後、日本医大との合併を考えた時期があって、実現していれば大学の様相もかなり変わっていたと思う。どこと合併することを考えているのかというのも気になるところではある。
 とにかく、大学改革の方向性はいろいろあるので、十分に議論をして(一部の担当者にまかせきりにせずに)、できるだけ大勢の関係者が納得する方向で進んでほしいものである。

8月2日
 NHKラジオ『実践ビジネス英語』はLesson 9: Helping College Students Graduate(大学生の卒業支援)というビニェットに入った。現在のアメリカには中途退学という深刻な危機がある。
No less than 60 percent of young people go to college these days, but students are up against some unprecedented challenges.
(近頃は、若者の60パーセントもが大学に進学していますが、学生たちはかつてない難題にいくつか直面しています。)
 一つは、学生ローンの問題で、その総額が1兆4000億ドルを超えているという事態、もう一つが
Only 55 percent of students graduate in six years? (6年以内に卒業するのは、学生の55パーセントにすぎない)
ことである。(アメリカの大学は日本と同様に4年制だから、6年以内というのは2回留年することまでを許容していることになる。) かなりの数の学生が、卒業証書をもらえずに、学生ローンだけを抱えて大学を去ることになる。しかも両親が大学で勉強した経験を持たないという学生の方がそうなる可能性が高いという。
That's three times the dropout rate for students whose parents are college graduates.
(この中途退学率は、両親が大卒である学生の3倍なのです。)
 そこで、ビニェットの登場人物の1人が、そのような大学生が4年間で卒業できるように学業支援の個人指導を始めたという展開になる。
 アメリカの大学における学業支援の問題は、既に20年以上昔に書かれたエミー・ガットマンの『民主的教育』(翻訳がある)の中で取り上げられているが、その時代にはまだ、運動の選手などで低学力で入学してきた大学生の問題であった。それが拡大しているというのである。

 ジェーン・オースティンの『エマ』を読み直し終える。オースティンが生前に発表した4作の長編小説のうちの最後のもの。他の3作に比べて、小説的な技巧がかなり緻密に張り巡らされているという感じがある。登場人物の性格や関係性についての評価が、主としてヒロインであるエマの視点からなされているが、読者はより客観的な見方をしながら、読み進めていく必要がある。その意味では、この小説は読み返せば読み返すほど面白くなるところがある。

8月3日
 『朝日』朝刊の「世界発」のコーナーでは「精神科病院のない国は今」としてバザーリア法(1978)によって精神病院が廃絶されたイタリアの現状を取り上げている。
 この記事では、触れられていないが、10年近く前にこの法律がもたらした変化について描いた映画が上映されている。病院が廃止されたことにより、患者たちの中には引き取り手がなく、行き場を失ったものもいたが、その受け皿として各地で社会連帯協同組合が発足し、そこで元患者たちは簡単な補助業務に携わる日々を送るようになった。一部では、「やればできる(Si può fare)」という合言葉のもとに、専門的な作業を手掛け成功を収めた組合もあった。2008年に制作され、2009年のイタリア映画祭で『やればできるさ』という題名で日本に紹介され、2011年に『人生、ここにあり!』として全国公開された映画Si può fareはこのような成功例を取り上げながら、制度の問題点をも浮かび上がらせた作品である。
 記事でも、日本からイタリアに視察に出かけている人々がいることが取り上げられており、ということは、既にこの法律について紹介した人がいるということであり、これまでの紹介例や、映画『人生、ここにあり!』の内容も踏まえて、記述を展開したほうが、もっと問題の核心に迫った内容になったのではないかと思う。

 『日経』の朝刊にサッカーの日本代表チームの監督に森保一さんが就任したことを受けて、三浦知良選手が「日本人監督が作る道筋」という文章を書いていた。横浜FCユースの出身で、横浜FC→レノファ山口を経て、ガンバ大阪入りをした小野瀬康介選手について代表入りもあっていいと言及していて、どうも真意は、チームも育成組織出身の選手をもっと起用すべきだというところにあるのではないかと思って読んでいた。横浜FCの観客動員が少ないことについて、カズさんが考えた結果の議論であろうが、私も賛成である。

 NHKラジオ『実践ビジネス英語』の”Quote...Unquote"のコーナーで取り上げられた言葉:
Difficulty is, for the most part, the daughter of idleness.
(from The folly of cowardice and inactivity)
---- Samuel Johnson (English lexicographer and author, 1709 -84)
(困難は、多くの場合、怠惰の産物である。)
 The folly of cowardice and inactivity (怯懦と怠惰という愚行)という書物は、日本語には翻訳されておらず、どんな内容かはわからない。サミュエル・ジョンソンは18世紀のイングランド文壇の大御所的存在で、独力で英語の辞書を編纂したことでも知られる。サッカリーの『虚栄の市』のはじめの部分でベッキー・シャープとアミーリア・セドリが学んだロンドンのチジック・モールの女子アカデミーの校長がジョンソン博士の友人を自称し、優秀な卒業生にはジョンソンの辞書を与えていたというエピソードが印象に残っている。

8月4日
 『朝日』朝刊の地方欄の連載記事「神奈川の記憶」に横浜市保土ヶ谷区にある第二次世界大戦中に日本軍の捕虜となり死亡した英連邦兵士たちの墓地での追悼礼拝をめぐる渡辺延志記者による記事が出ていた。この墓地は、小学生の時に学校行事で出かけたことがあるのだが、その正確な性格について知ったのは初めてで、そういう無知を情なく思う。

 『日経』の書評欄のコラム「ベストセラーの裏側」で吉田裕『日本軍兵士』が取り上げられており、日本軍が「ブラック企業」に重ねられていると紹介されていた。注目される視点である。

 同じく「リーダー 本棚」のコーナーで河野太郎外相が、愛読書の1冊として、鶴見良行『マラッカ物語』を取り上げていたのが目を引いた。(内容とは関係がないのだが、外相が慶応中等部の卒業生であるというのも気になった。河野一族は、代々早稲田に進学していたはずで、ついに早稲田を見限ったのかと思ったのである。)

 横浜FCはニッパツ三ツ沢球技場で町田ゼルビアと対戦、2‐3で敗れた。審判の判定に文句を言う感想が多かったが、レアンドロドミンゲス選手を前半出場させなかったタヴァレス監督の用兵に問題があったのではないかというのが個人的な意見である。これで3位から6位に後退した。 

8月5日
 『朝日』朝刊1面のコラム『折々のことば』で鷲田清一さんは「パッと言えてしまうようなことは大したことないんです」という大澤真幸さんの言葉を引用している。すぐに理解できるような知識よりも、「どうも腑に落ちない」という問題感覚の方が重要だという意見には賛成である。
 ただ、最近の一部の女性政治家の発言を意識して書いているとすれば、多少問題を感じる。おそらく彼女らは、私たちが考えている以上にしたたかに計算をして、発言しているのであって、「パッと言ってしま」っているわけではなく、ましてついつい口が滑ったというのは「ふり」に過ぎないのではないかと思う。ファッションと同じ感覚で、過激な発言をすることによって物議を醸し、味方の支持を集め、物の数ではない敵の嫉妬心を掻き立て、注目度をあげようとしているのだろう。そういうのを悪趣味という。
 そのうえで、いっておけば、LGBTに「生産性」がないというのは、明らかに概念のはき違えで、人間はすべて生まれてから死ぬまで社会における生産≂消費のプロセスに巻き込まれている。子どもを産んで、育てるのは「再生産」であって、「生産」ではない。それに、子どもを産んでも虐待するような親が少なくなくなってきているという現実が全く無視されている。「『生産性』あっても虐待では なお困る」(字余りの川柳――のつもり)

 同じく、日曜日の漫画「朝からドラえもん」で、ジャイアンがTVを見て甲子園のマウンドに立って活躍するのが夢だと言い出して、スネ夫を相手に投球練習を始める。この結果はどうなるかというので、ドラえもんが「タイムテレビ」を出して、高校時代のジャイアンの姿を見ると、甲子園で応援団の一員として応援をしている。「未来はかえられるんだ! たくさん練習してがんばれ‼」と励ますドラえもん。「でも、このマウンドにいるのは…」とのび太。
 「エース 出木杉‼ ここまで完全試合(ぱーふぇくと)です。
 タケシくん、学校が違うのに いつも応援ありがとう‼」(出木杉君の心の声)
 出木杉君のユニフォームに臙脂のWの文字、ジャイアンが空想の中で身につけているユニフォームにKの文字というのも、いろいろと想像力を掻き立てる。ジャイアンの性格のよさが、考えようによっては悲惨な物語の後味をよくしている。出木杉君の場合はTの方がいいという気もするが、東京六大学ではなくて、甲子園の話である。

 『日経』の朝刊によると、訪日客が増えても、それを運ぶ飛行機のパイロットが不足し、また飛行場の収容力が足りないそうで、「『空』の壁」ができているという。日本には空港と野球場とゴルフ場はやたらと多いのだが、その中で国際的な基準を満たしているのが少ないというのはどういうことであろうか。 
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