ローマでアモーレ

6月18日(火)晴れ後曇り

 昨日見た映画2本のうちの1本、ウディー・アレンが出演・監督している『ローマでアモーレ』について。「永遠の都」ローマは旅行者、一時滞在者、住民がさまざまに交流し、ドラマを作り出す都市であり、多くの映画の舞台となって来た。映画観客のローマに対するさまざまな既視感を利用しながら、アレンはいくつかの悲喜劇を組み合わせて映画を作り出している。

 ローマの町角で出逢ったアメリカ人観光客のヘイリーは、地元の弁護士であるミケランジェロに出逢い、恋に落ちる。彼女の父親で引退した音楽プロデューサーのジェリーと母親で精神分析家のフィリスがミケランジェロと彼の両親に会うためにやってくる。ジェリーは葬儀社を営むミケランジェロの父ジャンカルロがシャワーを浴びながら歌う歌を聴いて、彼がオペラ歌手としての才能を持っていると確信する。しかし、ジャンカルロはシャワーを浴びているときでないと、うまく歌えないという問題がある。

 新婚のアントニオとミリ―の夫婦は、上流階級に属するアントニオの親戚の縁故を生かして有利な職に就こうとローマにやってくる。僅かな時間のうちにミリーは身なりを整えようと美容院に出かけるが、ホテルの美容室は予約でふさがっていて、外の美容院を探すうち彼女は道に迷ってしまう。残されたアントニオのところに、なにかの手違いで高級娼婦のアンナが飛び込んでくる。突然やって来たアントニオの親戚たちはアンナをアントニオの妻だと思いこむ。一方ミリーは町を迷い歩くうちに映画の撮影現場にぶつかり、自分がファンである俳優のルカ・サルタに出逢い、彼のホテルの部屋に招きいれられる。

 ある会社の平凡な事務員であるレオポルドはある日突然、TVの朝の番組に出演させられ、有名人としてパパラッツィに追いかけまわされる。ところが数日がたって、これまた突然に彼はメディアから忘れられてしまう。

 アメリカ人の建築家ジョンは妻とともにローマにやってくる。彼は30年以前に学生としてローマですごしたことがある。想い出に促されて町を歩くうち、彼が住んでいた街区に住む建築専攻の学生であるジャックに出逢う。ジャックは彼の住まいにジョンを招く。ジャックはガールフレンドのサリーと暮らしているが、彼女のところに親友で女優のモニカがやってくる。ジャックは次第にモニカの魅力に惹かれて行くが、そういうジャックに対してジョンは警告し続ける。

 夢を抱いているが、その夢を実現するには欠点が多すぎるか、大きすぎるような登場人物たちの運命が交錯する悲喜劇。カメオ・スター風にジュリアーノ・ジェンマが出てきたりするので油断せずにスクリーンを見ている必要がある。そうでなくても、冒頭で書いたように既に何かの映画で見たような風景に必ずであるはずである。傑作とは言えないが、見て損はない、楽しく見ることのできる映画である。

 ジェリーが製作し、ジャンカルロが主演する珍妙極まりない『パリアッチ』の中で、主人公の道化師が「コロンビーナをアルレッキーノにとられても」というようなことを歌う個所があり、現在聴いているラジオの「まいにちイタリア語」の「アルレッキーノと旅に出よう」を思い出したりした。ほとんどの会話は英語で行われているが、イタリア語の初心者としても興味深く見ることができた。
 
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