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日記抄(2月13日~18日)

2月18日(日)晴れ

 このブログを始めて以来、読者の皆様から頂いた拍手の合計が28,000を超えました。あつくお礼申し上げるとともに、今後ともよろしくご愛読をお願いいたします。

 2月13日から本日までの間に経験したこと、考えたこと、前回以前の記事の補遺・訂正など:

2月6日
 NHKラジオの「名曲スケッチ」の時間に、ビートルズの「ペニー・レーン」を流していたので、昔、リヴァプールに滞在していたころに、B&Bの前の道路をペニー・レーン行きという表示をしたバスが通っていたことを思い出した。

2月12日
 NHKラジオ『まいにちスペイン語』の「スペインの街角」のコーナーでカナリア諸島の州都であるラス・パルマス・デ・グラン・カナリア(Las Palmas de Gran Canaria)を取り上げたことはすでに書いたが、地中海のマジョリカ島にあるパルマ(Palma)のほうが有名かもしれない。スタンダールの小説の舞台でもあり、パルメザン・チーズで有名なイタリアのエミリオ・ロマーニャ州の都市はパルマ(Parma)なので、気を付ける必要がある。

 川地民夫さんが亡くなられた。俳優として日活、その後は東映などで活躍された。一度、私の友人が開いた個展の後のパーティーにゲストとしてこられたことがあった。ご冥福をお祈りします。

2月13日
 『朝日』の朝刊にイスラム教国であるパキスタンで、禁止令が出たにもかかわらず、バレンタイン・デーを祝う人々が少なくないという記事が出ていた。しかし、バレンタイン・デーというのはキリスト教の行事というよりも民間の習俗という性格が強いので、目くじらを立てるような問題ではないと思う。

 『まいにちスペイン語』の「ラテンアメリカの街角」のコーナーではアメリカの自治領であるプエルトリコの中心都市サン・フアン(San Juan)を取り上げた。あらためて地図でプエルトリコがどこにあるのかを探して、アメリカ合衆国からかなり離れたところにあることを発見し、驚いているところである。

2月14日
 『朝日』の朝刊にカンボジアの鉄道事情についての記事が出ていた。主要3路線のうち2路線が内戦の影響で操業しておらず、首都プノンペンから南に向かう路線のみが営業しているという話である。東南アジア諸国では鉄道の発展が遅れ、その間に航空網や高速道路網が整備されていったので、いよいよ鉄道が取り残されているという例が少なくないようである。

2月15日
 『まいにちスペイン語』応用編「スペイン文学を味わう」はベニート・ペレス=ガルドスの『フォルトゥナータとハシンタ』の3回目。小説の第2部に入り、新しい家族、人物が登場する。ルビン家の三男で薬剤師を目指すマクシミリアーノ(マクシ)という青年が美しいフォルトゥナータを見初めて結婚したいと思い、有り金をはたいて彼女と同棲する。フォルトゥナータは請われるままに彼女の過去について語る。彼女はマクシが好きになれないが、娼婦のような生活を捨てて、まっとうな暮らしに入りたいという思いで結婚に同意する。

2月16日
 どうやら、自宅のパソコンでこのブログの編集ができるようになった。

 『フォルトゥナータとハシンタ』の4回目。マクシとフォルトゥナータの結婚にルビン家の人々は反対するが、マクシの決心が固いので、彼の兄で司祭であるニコラスが彼女を修道院で数か月を過ごさせてから結婚させることにする。二人はやっと結婚式を挙げるが、フォルトゥナータは昔の愛人であるファニート・サンタ・クルスがまたよりを戻そうとして近づいてくるのではないかと不安でならない。
 そういえば、角川シネマ有楽町で開かれている「華麗なるフランス映画」特集上映で、ガルドスの原作によるルイス・ブニュエル監督の映画『哀しみのトリスターナ』が上映されているので、まだご覧になっていらっしゃらない方は、この機会にどうぞ。

 ボオマルシェエ『フィガロの結婚』(岩波文庫)を読み終える。この戯曲については、また機会を改めて論じるつもりである。

2月17日
 『日経』の朝刊に春節で来日する中国人観光客の関心がモノからコト、買い物よりも体験に移ってきているという記事が出ていた。すでに訪日したことのある人から情報を得たり、自分の経験を頼ったりして、行きたい場所を自分で自由に選ぶ傾向が出てきているという。NHKラジオ『実践ビジネス英語』の「小売業の危機」(Retail Crisis)というヴィニェット(2月7日~17日放送)で、アメリカにおける小売業の衰退について、インターネットの普及によるオンライン・ショッピングの拡大のほかに、大不況の結果
It made people put a greater value on experiences, as opposed to material posessions. (大不況によって、人々は、物の所有ではなく体験をもっと重要視するようになりました。)というのと、中国人観光客の好みの変化がどのように関連するのか、あるいはしないのかは今のところ分からないが、興味深い傾向ではないかと思う。

 『朝日』の朝刊に93歳を迎えたが、5月に来日して公演を行う予定だというシャルル・アズナヴールさんのインタビュー記事が出ていた。

 東京・神田神保町(すずらん通り)の檜画廊で丸木位里・俊展を見る。この画廊の例年恒例の企画で、本日が最終日である。画廊内での会話を聞いていると、今年が初めてだという人もいるようで、まだまだこの2人の画家の業績が広く知られるように努力する必要があると思った。

 神保町シアターで『夫婦』(1953、東宝、成瀬己喜男監督)を見る。東京に転勤してきた結婚6年目の夫婦(上原謙、杉葉子)は、妻の実家であるうなぎ屋の二階を借りていたが、実家の長男(小林桂樹)が結婚することになり、やむなく妻を亡くして一人暮らしの同僚(三國連太郎)の家に転がり込むが…。自分勝手な上原と、とぼけた感じで人好きのする三國という個性の対比が面白く、小林桂樹と杉葉子のそのまた妹の役を岡田茉莉子が演じていたりして見どころが少なくない。この作品では住宅問題が前面に出ているが、同じ成瀬の『驟雨』では会社の人員整理が問題になっているので、両方を見比べてみたら面白いかもしれないと思った。

 すずらん通りの東方書店で、店頭に尾崎雄二郎『中國語音韻史の研究・拾遺』(2015、臨川書店)が並んでいたので購入する。2006年に先生が亡くなられたのちに、まだ書物としてまとめられずに残っていた論文を門下生が編集したものである。私は中国語研究者ではなく、中国研究者ですらないが、尾崎先生には京都大学の教養部で2年間中国語を教えていただいた恩義がある(というよりも、門外漢ながら尾崎先生の中国語音韻に対する考察の面白さにひかれているところがある)。
 帰宅して、最初の論文「圓仁 『在唐記』の梵音解説とサ行頭音」に目を通していて、びっくりした。この論文では古代の日本語で「サ」の音がどのように発音されていたかが考察されている。そのかなりの部分が有坂秀世(1908‐52)の所説の検討に費やされていて、これは当然の手続きかもしれないが、実は有坂の実兄である有坂磐雄先生に私は教わったことがあるので、驚いたのである。兄弟は他人の始まりと言ってしまえばそれまでだが、尾崎先生とは何度も話をする機会があったので、有坂秀世のことも話題にしてよかったのかもしれないと今更ながら後悔しているところである。有坂秀世は病気のため早く世を去ったが、いろいろなところで重要な論考を残しているので、どこでどんな人がその業績について論じているのか予想がつかないところがある。学問の世界は狭いところでは狭いと改めて思い知らされた。
 有坂磐雄先生は海軍の技術将校であったために、戦後公職追放にあい、ひっそりと(しかし、結構楽しく)暮らされていたのだが、子ども好きということもあって、私の学校で教えられていた。先生には海の家で水泳を習い、テープレコーダーを使っての逆さ歌を聞かされ、部活動では実験物理の手ほどきを受け、その他いろいろなことを教えられたはずだが、何一つ身についていない。知っているのは、先生の父上が弥生式土器の発見者の1人である有坂鉊蔵であること、実弟が音楽評論家の有坂愛彦と、言語学者の有坂秀世であるということくらいである。多方面に造詣をもたれていた先生にいろいろなことを教えていただく機会があったのだが、実にもったいないことをした。教育においては、学習者のほうにそれだけの素質が備わっていなければ、どんなにいい先生に指導されてもものにならないという好例であると居直ることにしている。

2月18日
 中島文雄『日本語の構造』(岩波新書)を読み終える。英語学の大家による日本語論で、2つの言語の違いについていろいろなことを教えられ、それ以上に考えさせられる。 
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