It's easy as pie.

4月13日(木)晴れ

 本日のNHK「ラジオ英会話」の”Apply It!"のコーナーでは
It's easy as pie. (超簡単です)
という表現を練習した。生地の上にあり合わせのものをのせて焼けば出来上がるということから、パイが簡単にできることのたとえに使われているという。
 U R the ☆!(You are the star!)の会話練習は
★: Have some apple pie. (アップルパイをどうぞ)
Jeff:Mmm, delicious. How do you make it?(うーん、おいしい。作り方は?)
★: It's easy as pie. (超簡単です。)
Jeff:Funny. I knew you'd say that. (笑える。そういうと思った。)

 手元にある辞書を動員して調べてみると、齋藤秀三郎『熟語本位 英和中辞典』(1933、私が持っているのは1979年に出た新増補版第32刷)にはこの表現は出ていない。『小学館ランダムハウス英和大辞典』(1975、私が持っているのは1975年に出たパーソナル版) には
[as] easy as pie 《米話》ひどくやさしい、いとも簡単
とある。研究社の『リーダーズ英和辞典』(1984、私の手元にあるのは奥付が取れてしまっている)では、
(as) easy [simple] as pie 《口》とてもたやすく、いとも簡単で、お茶の子さいさいで、朝飯前で
となっている。大修館の『ジーニアス英和辞典』(1988、私の手元にあるのは1994年の改訂版初版)では
(as) easy [simple] as pie 《略式》とても簡単な
となっており、桐原書店の『ロングマン英和辞典』(2007)にはpieではなくeasyの方の項に
be as easy as ABC (as easy as pie, as easy as falling off a log とも) とても簡単である
と出ていた。

 pieという語を使った成句はas easy as pie以外にも多くあり、『齋藤英和中辞典』では
have a (big) finger in the pie 事件に(大分)関係がある。
put one's finger into another's pie 他人のことに干渉する。
Promises are like pieccrust -- made to be broken. (口約束はパイの皮のように)人はよく(約束を)破る。
が載せられているが、『ロングマン英和辞典』では
be as AMERICAN as apple pie
EASY as pie
have a FINGER in every pie
eat HUMBLE pie
be a NICE as pie
pie in the sky 絵にかいた餅、夢のような話
が掲げられ(大文字は、その単語の項を見よということである)、かなり数が増えている。

 思うに、pieを作ることが簡単さのたとえに使われるようになったのは、それほど古いことではないようであり、またas easy as pieという表現はアメリカから広がっていったようである。さまざまな辞書の比較を通じて、英語の中で、そして言語が生活の反映である限り、英米人の生活の中で、pieがどのような役割を果たし、どのように意識され、pieをめぐる成句が定着していったかだけでなく、それぞれの辞書が編集された時代の日本語についても知ることができ、両方の言語が変化している様子を辿ることができて面白い。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

tangmianlaoren

Author:tangmianlaoren
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR