天使の分け前

5月7日(火)晴れ

 4月30日(火)に銀座テアトルシネマでケン・ローチ監督の『天使の分け前』を見た。そのあとで東京国立近代美術館フィルムセンターで岡本喜八監督の『独立愚連隊』を見て、その批評は昨日の当ブログに書いた。『天使の分け前』の批評を書くのは難しいが、この映画の雰囲気は詩で紹介する方がわかりやすいかもしれないと思う。

 天使の分け前

上等なウイスキーは
特別な樽に詰めて
熟成される
樽の中に忍び込むことのできる
天使たちが
こっそりと
試飲している
だから
樽を開けたとき
ウィスキーは少しだけ
減っているという

アダムとイヴの昔はもちろん
イエスが
福音を説いたとき
ウィスキーなんてものはなかった
だからウィスキーの飲み過ぎは
新しい罪にちがいない
天使たちは酔っ払うと
悪魔にだってなる
(嘘だと思ったら、
ミルトンをお読みなさい)

それでもどこかに
地上に堕ちてきた
天使たちのどこかに
天国の記憶と
天使だったときの能力は
残っている
それが
幸運をつかむ鍵だ

天国にはウィスキーはないだろうが
もっといい酒の記憶を
残している奴がいる
彼らはグラスゴーの町でペンキを塗ったり
ハイランドの道を醸造所へと
キルト姿でヒッチハイクしたりしているが、
ウィスキーの利き味をするという
見た目には危なっかしいやり方で
幸運への鍵を
試そうとしている

強い風雨に耐えるように
頑丈につくられた屋並みと
石畳の道が続く町から
はるかに広がる
緑の野原と
湖の土地へと
よりよい人生を
求め続けている
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