日記抄(1月29日~2月4日)

2月4日(土)晴れ

 1月29日から本日までの間に経験したこと、考えたことなど:
1月29日
 柳田国男『故郷七十年』(講談社学術文庫)を読み終える。『神戸新聞』が昭和33年(1958)に創刊60年を迎えたのを記念する形で、故郷である兵庫県(播州)の田原村辻川(現在の福崎町辻川)を離れて70年を数え、80歳を超えていた柳田が同紙に連載した回想記である。辻川のこと、辻川を離れてからしばらく預けられた長兄の暮らす茨城県布川町(現在の利根町)、家族と先祖(実家である松岡家と養子先の柳田家)、国木田独歩や田山花袋ら友人のこと、影響を受けることがあった森鷗外や新渡戸稲造のこと、官界に入ってからのこと、民俗学研究に携わってからのことなど、様々な思い出が語られているが、解説で佐谷眞木人さんが書いているように、語られていないことにも目を向けることが必要であろう。特に印象に残っているのは、樋口一葉に会いに出かけなかったこと、島崎藤村と疎遠になった事情を書いている箇所である。いずれ、機会を見つけて、詳しく論評するつもりである。

1月30日
 NHK「ラジオ英会話」は講師の遠山顕先生が病気休養中のため、以前に放送したものを再編集して放送しているが、今週は”Grammar for Better Conversation" (もっと話したくなる英会話文法)の一部として、「完了形を使うためのヒント」が放送される。完了形とは関係なく、本日の放送の最初に話された:
 I don't think so. はI think not.とも言えます。これは、昔の言い方の名残です。昔は、I like him not.とかShe loves your dog not. といった否定の仕方もありました(近年、このnotを文の最後に持ってくるパターンが若い層を中心にはやっているのは興味深いことです)。
という話が興味深かった。会話経験の豊富な遠山先生はそういう例に出会ったのだろうが、私は出会ったことがない。

1月31日
 『週刊朝日』2月10日号の広告の見出しに「『在野精神』『学問の独立』が泣く 官僚の天下り 隠蔽工作に従う『私学の雄』 『狡猾』文科省と早稲田の『堕落』」という文字が連ねられていた。「学の独立、進取の気性」という『都の西北』の歌詞を思い出してほしい。

2月1日
 NHKラジオ「実践ビジネス英語」の”Quote...Unquote"のコーナーで紹介された言葉:
An investment in knowledge always pays the best interest.
  ――Benjamin Franklin
     (U.S. statesman,diplomat, inventor and scientist, 1706 -90)
(知識への投資には、常に最高の利息がつく。)
 このような考えに基づいて、フランクリンは今日アイヴィー・リーガーズに数えられるペンシルヴェニア大学の創設者の1人となったのだが、反知性主義を掲げる現大統領のドナルド・トランプがこの大学の卒業生であるのはまことに皮肉なめぐりあわせである。

2月2日
 昨日に続き、『実践ビジネス英語』の”Quote...Unquote"のコーナーから:
Nothing ever comes to one, that is worth having, except as a result of hard work. (from Up from Slavery)
    --Booker T. Washington
      (Afriacn-American educator, author and orator, 1856 - 1915)
(懸命な努力の結果として以外に、手に入れる価値のあるものは決して得られない。)

 同じくNHKラジオ『まいにちフランス語』応用編「ガストロノミー・フランセーズ 食を語り、愛を語る」(Gastronomie française, parler de cuisine, parler d'amour)は”Terrasses et pique-nique (1) Le besoin d'une respiration bienfaisante"(テラスとピクニック(1) 恵みの息抜きは必要)という内容を放送した。フランスのカフェやレストランのテラスについて、
Pas de terasse, et la ville devient un gigantesque bureau. (テラスがなければ、都市は巨大なオフィスになってしまう。)
という。息抜きの場としてのテラスがフランスの労働者にとって必要だと述べている。

2月3日
 「まいにちフランス語」は”Terrasses et pique-nique"の2回目。フランス人にとって貴重な、よい天気を楽しむもう1つの方法がピクニックに出かけることだという。
La vie est belle quand on est tous ensemble! (皆で過ごす、人生のすばらしい時間!)
ジャン・ルノワールの『ピクニック』という映画を20代のころに見て感動した記憶がある。昨年、横浜のシネマ・ジャック&ベティで上映されたらしいのだが、見逃してしまって残念である。(ウィリアム・インジの戯曲を映画化したアメリカ映画『ピクニック』も名作ではある。ウィリアム・ホールデン、キム・ノヴァクが主演であったが、それ以上に脇役がよかった。後に『まごころを君に』(『アルジャーノンに花束を』)でアカデミー主演男優賞を取るクリフ・ロバートソンが出演していることも見落としてはならない。)

2月4日
 NHKラジオ「攻略! 英語リスニング」は”Longevity"(寿命)という話題を取り上げた。
It was an accepted part of life in 1900 that a child could expect to live to age 50, on average. (1900年の時点では、生まれた子どもが死ぬまでは平均50年というのが、一般的な認識だった。)
But in Japan, the average life expectancy is now just over 83 years. (ところが日本では、平均寿命は今や83歳をちょっと超える。)それどころか、もっと長い気になるかもしれないという話が続く。
 子どものころ、自分が70歳以上の年寄になるなどと想像もできなかった。なってみると、もっと長生きしたいと思っている。

 プラトン『パイドロス』(岩波文庫)を読み終える。面白かった。もっと、若いころに、この書物の面白さが分かっていれば、人生は変わっていただろう――などと思う。いつか、機会を見つけて論評するつもりである。
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