日記抄(1月8日~14日)

1月14日(土)曇り、気温低下

 世界史年表の類を開いて、今から50年前の1967年はベトナム戦争の最中であったとか、佐藤首相(当時)が「武器輸出3原則」を表明したとか、中国では文化大革命の嵐が吹き荒れていたとかいう記事を読んでいると、そのころ大学生であった私は何をしていたのかということになって、あまり心穏やかな気分になれない。それで、生まれる前のことに目を移すと、1917年はロシアで10月革命が起きた年であるが、また日米両国が中国に対し石井=ランシング協定を結んだ年でもある。これらは過去の出来事ではあるが、現在の世界と東アジアの情勢に影響をとどめていることも否定できない。1867年には徳川慶喜が大政を奉還した。
 飛んで1767年は上杉鷹山が米沢藩主となり、藩政改革に着手、タイではビルマ軍の攻撃によりアユタヤ朝が滅亡。そういえば、ビルマ軍に焼かれたアユタヤの遺跡を見たことがある。さらに飛んで1567年に中国の明では張居正が入閣して政治改革に取り組もうとし、スコットランドの女王メアリが王位を追われている。1517年にはオスマン朝がマムルーク朝を滅ぼし、ドイツではマルテイン・ルターが「95条の提題」を公表して宗教改革の動きが広がる。1467年は日本では応仁の乱が始まる。そういえば、昨日、呉座勇一さんの『応仁の乱』を取り上げたが、まだ、乱の勃発に至っていない。1417年には中国(明)の鄭和が東アフリカまでの遠征を行っている。またまた飛んで1167年には平清盛が太政大臣になっている。
 古いところは年代がはっきりしない話が多いが、217年は、パルティアに遠征中であったローマのカラカラ帝が殺され、中国では(208年の赤壁の戦いの後)三国鼎立が固まってきていた。117年にはローマ五賢帝の1人であるトラヤヌスが没し、ハドリアヌスが後を継いでいる(彼も五賢帝に数えられる)。17年にはローマの詩人で『変身物語』等を表したオウィディウスが没、歴史家のリーウィウスもこのころ没したと考えられているそうである。
 紀元前に参りまして、2150年前の紀元前133年にはローマでティベリウス・グラックスが改革に取り組んでいる。紀元前233年には中国(秦)で韓非子が自殺させられている。紀元前333年にはマケドニアのアレクサンドロス大王がイッソスの戦いでペルシアのダレイオス3世を破っている。紀元前483年ごろに仏陀が入滅されたと考えられている。それから先、いよいよ年代を確定できる事件は少なくなる。
 学校時代の年代の暗記にうんざりした記憶を持つ方は少なくないと思うが、時々こうやって歴史的知識の虫干し・整理をするのは悪くないことである。これを機会に、オウィディウスやリーウィウスの著作を探し出して読み直してみようかとも思う。

 1月8日から本日までの間に経験したこと、考えたことなど:
1月8日
 樺山紘一『地中海』(岩波新書)を読み終える。地中海とその周辺で活躍した歴史上の人物を2人ずつ取り上げて、その生涯を対比的に描く。最初に世界の七不思議(すべて東地中海沿岸にある)について触れているのも興味深かった。この地域の歴史についての知識を整理し、考え直すのにいい本である。

 神保町シアターで手に入れたチラシによると、2月12日から4月15日まで、ラピュタ阿佐ヶ谷では「昭和の銀幕に輝くヒロイン 第84弾」といて、鰐淵晴子さんの特集上映を行うそうである(朝10:30からの1回のみ上映)。鰐淵さんは知名度や出演作の数の割に、代表作と言われる作品が少ない人で、今回の上映作品を見ても、有名監督の作品荷余り出演していないことがわかる。わずかに井上靖原作、五所平之助監督の『猟銃』くらいであろうか。他の上映作品では、桜井秀雄監督、寺山修司原案という『この空のある限り』がひょっとすると面白いかもしれないと期待しているところである。大島渚監督が何かの折に話していたが、彼の中編映画『愛と希望の街』の主演は、鰐淵さんと決まっていたのだが、シナリオを読んだ鰐淵さんが、映画のラストシーンが納得できませんと下りてしまったのだという。そこを少し考えて、主演していれば、彼女の女優人生もかなり変わっていたのではないかと誰しもが思う話である。

1月9日
 第95回全国高校サッカー選手権の決勝戦は、青森山田高校が5-0で前橋育英高校を降して青森県勢として初めての優勝を飾った。また高円宮杯と合わせて2冠である。青森県にはJリーグのチームがないということも、練習相手に恵まれない中での優勝ということで、この優勝を価値のあるものとしている。選手諸君の今後の活躍を祈るとともに、少なくとも一部の諸君は地元でサッカーの振興のために尽力するようお願いしたい。

1月10日
 『文藝春秋』2月号の広告に「大女優が語る昭和の映画」という見出しが躍っていて、八千草薫、山本富士子、香川京子、佐久間良子、加賀まりこ、小山明子、岸恵子、岡田茉莉子、いしだあゆみの9人がそれぞれの思い出を語っているようである。選に漏れて怒っている人がいるかもしれないが、そのあたりの舞台裏を意地悪に想像してみるのも一興であろう。

1月11日
 『キネマ旬報』の2016年度のベスト・テンが発表になった。私が見た映画は外国映画の中の『ブルックリン』だけで、もう少し、話題の映画を見ないと、世の中の動きから取り残されると思っているところである。そうはいっても、好みではない映画は見たくないし、このあたりの平衡をはかるのが難しい。

1月12日
 椎名誠『ナマコもいつか月を見る』(PHP文芸文庫)を読み終える。以前、別の版で読んだことがある。執筆当時の世相や流行に腹を立てている箇所が少なくないのだが、その当時と現在とでは世相も流行も違っているということを考えて読むと、面白さが増すだろうと思う。

 NHKラジオ「まいにちフランス語」応用編は1月から「ガストロノミー・フランセーズ 食を語り、愛を語る」(Gastronomie française, parler de cuisine, parler d'amour)というシリーズが始まった。第1回は”Lapéro (L'apéritif)"(アペロ(アペリティフ))についての第1回で、フランスの南部の人々が夕方、友人同士でバーに集まってアペロを楽しむ様子が描かれている。パートナーのヴァンサン・デュレンベルジェさんはフランスに帰ると、ほぼ毎晩、家族や友達とアペリティフをしている。J'aime bien. C'est un moment convivial. (とても楽しいです。友情が育まれる時間です。)とのことである。

1月13日
 「まいにちフランス語」は「アペロ」の続き。
Après une journée passée sous le chaud soleil de Provence, on vient chercher l'ombre afin de se poser entre camarades, et l'on boit à la santé des uns et des autres. (プロヴァンスの強い日差しの下で過ごした一日の後、日陰にやってきて、仲間と遺書に座り、互いの健康を願って乾杯する。)
Pas de whisky cher, mais du pastis bien frais. (高いウイスキーではなくて、よく冷えたパスティス。)
Avec cela , de belles olives noires, ou une pissaladière toute chaude, à peine sortie du four. (それと一緒に、見事な黒オリーヴと、あるいはオーヴンから出したばかりの熱々のピサラディエール。)
 パスティスというのは、アニスなど薬草の入ったお酒で、水で割って飲むのだそうである。またピサラディエールは南仏ニースの名物料理で、玉ねぎとアンチョビを載せて焼いたピザのようなものだという。オリーヴを載せることもあるそうだ。
 できることなら、日差しの下で働かずに、すぐに一杯やりたいところであるが、そうすると、一杯の楽しみが半分以下に減るというのももう一つの真実であろう。

1月14日
 NHKラジオ「攻略!英語リスニング」は”Alexander Hamilton"を話題として取り上げた。ハミルトンはアメリカの独立戦争の際にワシントンの副官を務め、独立後は初代の財務長官となり、合衆国憲法の制定にかかわり、ニューヨーク銀行を設立、アメリカ沿岸警備隊を発足させ、また『ニューヨーク・ポスト』紙を創刊するなど多彩な活躍をする。ところが財務長官を退任して弁護士として働き始めると、2代目の大統領であるジョン・アダムズの政策と衝突、さらに3代目のトマス・ジェファーソンの副大統領アーロン・バーの怒りを買って結局、バーと決闘することになった。そして、その次の日、銃で撃たれた傷がもとで死亡してしまう。
His was a dramatic, tragic life. No wonder it was great material for a musical. (ドラマチックで、悲劇的な人生だ。ミュージカルの題材としてうってつけなのもわかる。) ということで、彼の生涯を描いたミュージカル『ハミルトン』が現在、アメリカでは上演中だそうである。
 
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50年前のこと、100年前のこと、そして2017年はどうなるのか

50年前のこと、100年前のこと、200年前のこと、・・・
いろいろな世界史に残る事件があり、この話、おもしろいですね。

そして2017年はどうなるのか。
歴史に残る年になるような感じになってきました(笑)。
草々
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