但馬一の宮、出石神社

12月12日(水)

 12年前のこの日、但馬一の宮である出石神社に出かけた。諸国一の宮巡りの第一歩をこの神社から始めようと思ったのである。それが平成12年12月12日という12尽くしの日になったのは偶然とはいえ興味深いことである。
 66か国、2島の一の宮の中で、なぜこの神社を選んだかというと、この神社が外国から来た神様を主神とする唯一の一の宮だからである。『古事記』によれば、新羅の王子であった天の日矛(あめのひぼこ、矛を槍とも書く)がもち伝えた8種類の宝物がこの神社に祭られている。天の日矛は逃げた妻を追って日本の難波の地に渡って来たのだが、妻に拒絶され、各地を放浪した末にこの地にたどりついて定住することになったという。川村二郎さんの『日本廻国記 一宮巡歴』(河出書房新社、1987)には「遠い異国に渡りながら妻にはめぐり会えず、難波よりはるかに北の地に住みつくよりほかなかった王子の悲哀が、メルヘンめいた雰囲気の底に沈みこんでいたのだろうか」(161ページ)とまとめている。12月に入って既に周辺の山は雪を被っていて、それが風景をひなびた中にも荘厳なものとしていたと記憶する。天の日矛については、この地を開拓した祖神としての彼の性格も忘れてはなるまい。この点については谷川健一さんが感動的な文章を書いているという記憶があるのだが、あいにく手元にその本がない。
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