日記抄(11月18日~24日)

11月24日(木)雪、降ったり降らなかったり

 11月18日から本日までの間に経験したこと、考えたこと、前回、言い忘れたことなど:
 11月17日のNHKカルチャーラジオ「文学の時間」『鴨長明と方丈記』は、長明が河合神社の神官職に任じられようとされた時に、一族の長である鴨祐兼の横やりによって就任を阻まれ、その結果を不満として御所の和歌所から失踪し、出家した次第を語った。しかし「出家し、遁世したものの、彼には忘れることのできないものがあったのです。和歌のこと、音楽のこと。後鳥羽院から贈られた琵琶の撥はその象徴だったのです。」(テキスト、82ページ) 

11月18日
 NHKラジオ「まいにちイタリア語」中級編『古代ローマ幻想散歩』は”I pettegolezzi dei romani"(古代ローマのゴシップ)という話題を取り上げた。ゴシップについて知りたければ、カトゥッルスやユウェナーリス、ペルシウス、マルティアーリス、スエートニウスの作品を読むといいそうである。
Nel libro di Svetonio, Giulio Cesare viene descritto viene descritto come un personaggio molto vanitoso.
(スエートニウスの著書の中で、ユリウス・カエサルは非常に格好つけたがる人物として描かれている。)
 カエサルがどれだけ格好を付けたがる人物であったかどうかは知らないが、彼が人民を幸福にさせたのであれば、それはそれでいいじゃないかと思う。

11月19日
 NHKラジオ「攻略!英語リスニング」は”Breakfast"(朝食)を話題として取り上げた。
On weekends, when I have more time, I like a big English breakfast --- eggs, bacon, sausage, fried bread, baked beans , tomatoes, mushrooms ,black pudding. (週末は、少し時間があれば、ドーンとイングリッシュ・ブレックファストがいいなあ――卵にベーコン、ソーセージ、揚げパン、ベイクト・ビーンズ{インゲン豆のトマトソース煮(の缶詰)}、トマト、マッシュルーム、ブラックプディングと。) 

 番組の終わりに講師の柴原さんが言っていたが、ある授業で自分の好きな食べ物についてスピーチをすることになっていたのだが、岩手県出身のある学生があまり予習をせずに「わんこそば」について話して、やたらnoodles, noodlesと繰り返すので、どんなnoodleなのかきちんと説明するように指示したところ、しばらく考え込んでからdog noodlesといったということである(「わんこそば」は「椀子そば」であって「ワンコそば」ではない!)。noodleにはソバもあるし、うどんもあるし、それ以外の麺類もある。日本では一般に東日本がそば、西日本がうどんというように言われているが、例外もあるというようなことを考えてみると、予習をしないでこの話題について語ることがどれだけ危険かわかるはずである。

11月20日
 三ツ沢陸上競技場でJ3の最終節:YSCC対ガンバ大阪U-23の対戦を観戦した。辻選手の2ゴールの活躍で、2-0でYSCCが勝利。最下位を脱出できなかったのは残念だが、最終戦の勝利は来年につながるものであろう。球技場の方にはしょっちゅう出かけているのだが、陸上競技場の方は久しぶりで、さすがに施設が改善されていたことに感心したが、場内に落ち葉が多かったことが気になった。
 同じ時間帯に、ニッパツ三ツ沢球技場では高校ラグビーの神奈川県予選の決勝戦が行われていて、桐蔭学園が慶応高校に勝ったらしい。
 横浜FCはアウェーで松本山雅に2-3で惜敗。今年度で契約を打ち切られることになった内田選手が出場していたようである。2006年の横浜FCがJ2で優勝してJ1に昇格を決めたシーズンに、10番をつけていた内田選手をサポーターは忘れることはないだろう。

11月21日
 病院に出かける。予定よりも早く、診察と会計が終わり、薬局でも早く薬が出たので、神保町シアターに出かけて、『続 警察日記』を見たのは、すでに書いたとおりである。その後、すずらん通りの上島珈琲店で遅い昼食をとっていたところ、隣の席でジャーナリストらしい男女がシリアでの取材について話をしていた。その後、イタリア書房でオルテガの『大衆の反乱』のスペイン語のテキストを購入する。私のスペイン語の力で、この本が読めるかどうか疑問がないわけではないが、とにかくやってみようと思うのである。
 横浜に戻って井筒俊彦『意識の形而上学――大乗起信論』、宇井伯寿・高崎直道訳注『大乗起信論』(岩波文庫)、斎藤貴男『機会不平等』(岩波現代文庫)を購入する。このところ、本は買うのだが、なかなか読めない。

11月22日
 『朝日』のコラム「経済気象台」には時々変な記事が出るのだが、本日は「ノーベル賞への道」として、「日本でも社会保障費を削ってでも基礎研究に支出すべきだ。ノーベル賞への道は研究者が研究に没頭できる環境を作り出すことだ」という議論が展開されていた。年金生活者の私としては、削るのであれば、ほかの項目を削ってほしいものである。社会保障費を削ることは、社会の不安を増大し、環境を悪化させて研究者が落ち着いて研究できなくするだろう。もう一つ言わせてもらえば、研究にはその社会的な役割があることを忘れて、ただ、研究に没頭することは危険である。太平洋戦争中に多額の研究費につられて原爆の開発に従事した物理学者がいることを我々は忘れてはならないのである。

11月23日
 勤労感謝の日。もともとは新嘗祭。そのことを思い起こして、農業の意義を考え直してほしいものである。武士ではなく、農民こそ生産者として日本の歴史を支えてきたことを忘れてはならない(『七人の侍』の幕切れの場面を思い出してほしい)。

11月24日
 『朝日』の朝刊にコスモピアという本屋から刊行されている『女性リーダーの英語』、『アジアの英語』という2冊の本の広告が出ていたので、本屋で探して立ち読みをしてみた。『女性リーダー』の方にヒラリー・クリントン、テリーザ・メイらと並んで、小池百合子東京都知事が入っているのが注目される。彼女は、以前から海外の英語のメディアに自己の意見を投稿していた。アラビア語通訳をしていたというだけでなく、内容のある英語を自在に操っていることには敬服するのだが、その英語で語る内容については必ずしも賛同できない…というところがある。
 『アジアの英語』はNHKラジオの『入門ビジネス英語』の講師である柴田真一さんが手掛けた書物で、日本人では新浪剛史さんが選ばれているのが、「ビジネス英語」の講師らしいと思った。柴田さんはアジア英語の台頭を踏まえて、世界にはいろいろな英語がある、自分の英語で自分の言いたいことを主張していくことが大事だという考えのようで、私自身の経験を踏まえても、この考え方に賛同する人が増えることが望まれる。

 NHKラジオ「実践ビジネス英語」で
Putting thing off can actually be good for creativity. (物事を先延ばしにすることは、実は、創造性にとってはいい場合がある。)
という発言が出てきた。土壇場になるといい知恵が浮かぶというのは、洋の東西を問わずにあることらしい。しかし、土壇場になっていい知恵が浮かぶのは、それまで努力を積み重ねてきた場合であって、締め切りまでは何もしなくてもよいということではない。

 『にあんちゃん』の論評で言い残したこと。
 先日、トランプ氏がアメリカの大統領に当選確実になったという話を、ある大学の副学長をしていた友人と話していた際に、彼がこれで日本のまじめに働いている人たちはがっかりするだろうなぁといったのが気になった。60年の安保闘争が終わった時に、彼はこれで人々の関心が三井三池の方に向けばいいのだがというようなことを言っていたと記憶する。その社会的な関心と、優しさは称賛に値するのだが、ある社会階層に属する人々を十把一絡げに切り捨てたり、同情したりするのではなくて、その構成員の1人1人を人格と個性をもった人間としてみることの方が重要だということに気付かないのは困ったことだと思った。
 彼と違って、私は学生時代の大半を学生運動に費やし、就職してからのある時期は組合の役員をしたので、その経験から人間には一人一人の事情があって、それぞれが違っているということを学んだ。我々が学んだ高校の同期生には、大企業のオーナー社長であったり、高級官僚であったり、官僚学者であったりした人間もいるし、それほど出世できなかった人間もいるし、生涯フリーターみたいな人間もいるわけであるが、それぞれにレッテルを貼るのではなくて独自の個性をもった人間としてみることが大事だと思うわけである。
 『にあんちゃん』の登場人物は、建前や正義ということからいうと、感心しない人間が多く、欲張りもいるし、意地悪もいるのだが、それぞれを個性としてみること、それぞれの個性が彼らが帰属する社会集団の属性だと思わないことが大事ではないかと思う。 
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