日記抄(7月8日~14日)

7月14日(木)晴れ、夕方になって急に雷雨

 これまでに書き漏らしたこと:
 6月26日の『朝日新聞』にEUからの英国の離脱は「氷山の一角」に過ぎないというグリーンスパンFRB(米連邦準備制度理事会)元議長の発言が紹介されていた。同氏は「我々が直面しているのは欧州全体に広がる実質賃金の急激な減速」であると指摘し、生産性の低迷で賃金が上がらない状況が「米国だけでなく、(先進国で作る)経済協力開発機構(OEDCD)諸国に広がっている」との見方を明らかにしたという。筋の通った意見で、故人になった経済学者のガルブレイスがグリーンスパンとは考えが違うが、立派な人物であると述べていたことを思い出した。

 7月8日から本日までの間に経験したこと、考えたことなど:
7月8日
 神保町シアターで「生誕85年記念企画 天知茂 ニヒルの美学」特集上映から、『憲兵と幽霊』(新東宝、1958、中川信夫監督)と『肉体女優殺し 五人の犯罪者」(新東宝、1957、石井輝男監督)を見る。ともに新東宝というかつて存在した映画会社の特徴をよく示している作品だと思った。
 『憲兵と幽霊』は、憲兵中尉である波島が、部下の田沢伍長(中山昭二)の新婚の妻(久保菜穂子)に横恋慕し、彼女を手に入れるために田沢を陥れる。実は波島は日本軍の情報を中国のスパイに売り渡していたのだが、その罪を田沢に着せて、彼を銃殺する。ところが、田沢にそっくりの男が彼の周辺に出没する。果たして、田沢の幽霊なのであろうか…。怪談映画を得意として中川の持ち味が映画の後半になると特に強く出ている。中国のスパイのボスの情婦を演じている三原葉子に加えて、中国のクラブの踊り子として万里昌代が登場して、色を添える。
 『肉体女優殺し 五人の犯罪者』は、浅草のストリップ劇場で起きた殺人事件で、被害者の夫の楽師が逮捕されるが、新聞記者(宇津井健)が不審を感じて、事件を洗いなおそうとする。学士の妹のストリッパー(三ツ矢歌子)の協力を得て捜査を進めるうち、事件には麻薬が絡んでいることを突き止める…。謎めいた動きをしていた踊り子(三原葉子)が事故で死んだが、その死因も怪しい…。最後の方の地下の下水道での追跡劇はキャロル・リードの『第三の男』を思い出させる。熊井啓が脚本を書いた日活映画『霧笛が俺を呼んでいる』が『第三の男』を下敷きにしているのに対し、石井は物語の筋立てではなくて、クライマックスの追跡劇のところを取り入れている。熊井はストーリーへの、石井は映像への関心が強く出ているのが面白い。天知茂は謎の振付師を演じている。三ツ矢歌子が可愛い。

7月9日
 NHKラジオ「攻略!英語リスニング」は”Romeo and Juliet"を話題として取り上げた。モンタギューとキャピュレットという反目しあう2つの家の出身の若い男女の恋愛の始まりから終わりまでを描くシェイクスピアの悲劇である。
It's unclear exactly when Shakespeare wrote this play, which was based on Italian sources, then very much in vogue, but it was at some time in the early 1590s.
(シェイクスピアがこの戯曲をいつ書いたのかは、正確にはわかっていないが、イタリアに伝わる話をもとにしたもので、この話はその当時大変流行していた。とにかく1590年代初めのある時期に書かれた。)
It's one of the most frequently performed of Shakespeare's plays -- and it has been the inspiration for countless works of art, from plays and books to ballets and operas and films.
(シェイクスピアの戯曲の中で最もよく上演される作品の1つで――そのうえ数え切れないほどの芸術作品、演劇から本からバレエ、そしてオペラや映画に至るまで数々の作品に翻案されている。) 
 私が見た映画化作品の中では、1954年のレナート・カステラーニ監督(R:ローレンス・ハーヴェイ、J:スーザン・シェントル)によるものは後半が原作に忠実で、悲劇性が強く出ており、1968年のフランコ・ゼフィレッリ監督(R:レナート・ホワイティンぐ、J:オリヴィア・ハッセー)は前半が原作に忠実で、若々しい雰囲気が強調されていた。1968年版で、マキューシオを演じていたジョン・マッケナリーが印象に残っているのだが、私の友人の中には、ティーボルトを演じたマイケル・ヨークがよかったという意見もある。もちろん、主演の2人がよかったという人は数えきれない。1996年のバズ・ラーマン監督(R:レオナルド・ディカプリオ、J:クレア・デインズ)は未見。

7月10日
 Eテレの『日本の話芸』で三遊亭好楽師匠の「辰巳の辻占」を視聴する。まくらで元の師匠であった8代目林家正蔵(彦六)の話をしたが、本題との関連性がない。それに林屋木久翁師匠が8代目に対して働かせたほどの観察眼がないように思う。

 ニッパツ三ツ沢球技場で横浜FC対徳島ヴォルティスの対戦を観戦する。後半に2点を失い0-2で敗北。あまりいいところのない試合ぶりであった。

7月11日
 NHKラジオ「まいにちイタリア語」入門編は最後の方で即興的な会話をするのだが、本日は最後の最後にパートナーのマッテオ・インゼオさんが日本語でしゃべり、その日本語がうまいので感心した。外国語を教える側が(外国人であっても)、日本語も上手であるということは、外国語教育においてとても大事なことではないかと思うのである。

7月12日
 昨日、ザ・ピーナッツの伊藤ユミさんが5月18に亡くなられていたというニュースが報じられたが、続いて、永六輔さんの訃報が届いた。永さんの作詞、中村八大の作曲、坂本九による歌唱という六八九トリオは「上を向いて歩こう」をはじめとする多くの名曲を生み出した。テレビ初期に活躍した方々次々に亡くなられ(六八九トリオは永さんが死んで全員あちら側に去ってしまった)、時がたつにつれてこういうことが起きてくるのは仕方のないことだと思っても、やはり寂しい。

7月13日
 NHKラジオ「まいにちイタリア語」に出てきた文:
So che Laura vive a Monaco.
私はラウラがミュンヘンで暮らしていることを知っています。
イタリア語でMonacoというのはミュンヘンのことを言う場合があり、区別する場合には
Monaco di Baviera (バイエルンのモナコ)
Principato di Monaco (モナコ公国)
という。

7月14日
 NHKラジオ「実践ビジネス英語」の”Quote...Unquote”のコーナーで取り上げられた言葉:
Nothing is more deceitful than the appearance of humility. It is often only carelessness of opinion, and sometimes an indirect boast. (from Pride and Prejudice)
     ――Jane Austen (English novelist, 1775-1817)
(謙虚なそぶりほど、嘘っぽいものはない。それはたいてい軽率な考えにすぎず、時に間接的な自慢話である。) 
『高慢と偏見』は読み通したことがあるのだが、こんな言葉が出てきたかどうか、記憶が定かではない。また読み直してみよう。
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