the ides of March

3月15日(火)晴れ

 ”Beware the ides of March"(3月15日を警戒せよ)というのは、シェイクスピアの歴史劇Julius Caesarに出て来るセリフだそうであるが、確かめたわけではない。この言葉通り、3月15日にカエサルは暗殺された。

 そもそもローマに太陽暦を持ち込んだのはユーリウス・カエサル(100-44B.C.)その人であった。彼が大神祇長官(Pontifex Maximus)であった紀元前46年に、その命令でローマの暦は改正され、1年は365日、4年ごとに366日とされたのである。

 ところが、ローマの暦では、3月1日、3月2日というような月日の数え方をしなかった。毎月の第1日をKalendae, 毎月の真ん中の日をIdus, Idusから逆算した9日目をNonaeと呼んだ。

 Idusは大の月(31日からなる月)である3月、5月、7月、10月では15日であるが、その他の小の月では13日に相当する。したがって、Nonaeは毎月7日か5日になる。なお、1月、8月、12月は31日からなるが、小の月として扱われる。
 そこで3月1日はKalendae Martiae, 3月7日はNonae Martiae, 3月15日はIdus Martiaeと呼ばれた。

 以上の3日以外の日はすべて、上記の3日の中のどれか最も近い日を起点として、「その日より何日前」というふうに表される。例えば、3月10日は、「3月のIdusの6日前」dies sextus ante Idus Martias, 3月26日は「4月1日より7日前」dies septimus ante Kalendas Aprilesという言い方をした。どうもわかりにくい。

 カエサルがエジプトから太陽暦を持ち込んで、ローマの暦法を改めたのはその功績に数えられるが、ついでに、月日の呼び方ももっとわかりやすく変えておけば、ローマ史やラテン語を勉強する人がどれだけ助かったか、わからない。ローマの暦で7月はQuincitilisと言ったのが、カエサルの名を取ってJuliusと呼ばれるようになった。英語のJulyである。その後、彼の後継者のアウグストゥスがSextilisと呼ばれていた8月をAugustusと呼ばせるようにした。英語のAugustである。アウグストゥスは8月も31日あることにしたために、暦がややこしくなった。とにかく、いろいろな不都合があるが、それでも基本的にはローマの暦を世界中の多くの人々が使っているのは面白いことである。それでも月日の呼び方は、ローマ人が呼んでいたその通りではなくなっているのは当然のことであろう。(「ローマの暦」については松平千秋・国原吉之助『新ラテン語文法』の記述を参考にした。理解が不足している部分があるかもしれないことを書き添えておく。)
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