日記抄(10月8日~14日)

10月14日(水)晴れ

 10月12日付の当ブログの記事「シーボルト」について、「地誌のはざまに」の管理人であるkanageohis1964さんから丁寧なコメントをいただきました。私の説明が不十分だったのですが、彼は日本滞在中にはオランダ人を装っていたために自分の名前を「シーボルト」とオランダ風に呼んでいたのですが、ヨーロッパに戻ってからは「ズィーボルト」に戻したということで、kanageohis1964さんの「オランダ語風に自分の名前を発音するように心がけていた」という推測の通りだと思います。
 ドイツ語の発音に忠実にということになると、ケンペルKaempferもケㇺファーというほうがよいということになって、誰のことかわからなくなってしまうので、これは程度問題ということでしょう。なお、ドイツ語圏でもオーストリアではSaをサ、Siをスィというふうに発音するようで、モーツァルトの生まれた町は現地の発音では「サルツブルク」と言っているという話です。以前、飛行機の中でウィーン工科大学の先生と一緒になったことがありましたが、彼は別れ際にAufwiedersehen のsehenを「セーエン」と発音していたのを思い出します。

 さて、10月8日から本日までの間に経験したこと、考えたことなどを書いていきます(以下、である調で書きます)。

10月8日
 NHKラジオ「実践ビジネス英語」は”Breakfast Styles"という、アメリカにおける朝食のとり方の変化、例えば昔ほどオレンジジュースを飲まなくなったというような話を内容とするビニェットの第5回で、大手食料品ブランドが生き残りたいならば、朝食食品市場におけるこれらの大きな変化を熟知し、将来の動向を予測する必要があると結んでいた。このビニェットでは日本式の朝食が米国で普及していく可能性についても論じていたのだが、登場人物の1人の
I don't think natto will catch on as a breakfast favorite with Americans anytime soon. (納豆がアメリカ人のお気に入りの朝食としてヒットすることは、当分ないでしょう。)
という発言が締めくくりになっていた。日本式の朝食には地方による違いがあって(個人差もあって)、日本人でも納豆を受け付けない人は少なくないので、納豆を典型的な日本食として取り上げるのには異論がある(私自身は、納豆は大好きである)。

 同じくNHKラジオの「英会話タイムトライアル」を聞いていたら、英語で”Good luck."というのは、日本語の「頑張ってください」に相当する表現であるという話が出てきた。日本語の「頑張れ」に相当する表現は英語にはないといわれてきたが、”Good luck."には多少なりとも重なる意味があるかもしれない。しかし、スポーツの応援などでは”Good luck."は使わないだろう。

 愛川晶『三題噺 示現流幽霊』(創元推理文庫)を読み終える。

 NHKカルチャーラジオ<文学の世界>『弥次さん喜多さんの膝栗毛』の第2回。一九は天明元年(1781年)に駿府町奉行になった小田切直年(1743-1811)に見いだされて、実家である重田家の跡を継がず、直年に仕えて江戸、さらに大坂で祐筆のような仕事をしていた。しかし、はっきりした理由はわからないが、官途を退いて浄瑠璃作者となり、その間香道に励んだり、絵の修業をしたりしていた。後に一九は寺子屋などで教材として使われた往来物、案文物の作者としても活躍するが、それには彼が町奉行のもとで経験を積んでいたことが生かされていると考えられる。

10月9日
 「実践ビジネス英語」は”Breakfast Styles"の第6回、Talk the Talkでパートナーのヘザー・ハワードさんがビニェットに関連して自分の経験を話したが、
I must confess to being a stereotypical "foreginer" when it comes to those two [pickled plums and natto]. (私は〔梅干しと納豆という〕2つのものの話になると、典型的な「外国人」であると認めざるを得ない。)
とのことであった。

10月10日
 午後、映画を見に出かけようかと思ったのだが、見たいプログラムが見当たらなかったので、横浜駅西口から市営バスの25番に乗って保土ヶ谷駅の西口まで出かけてみた。特に用事もないので、保土ヶ谷駅前で少し時間をつぶして、帰りのバスに乗った。この路線は野球場やサッカー場のある神奈川県立保土ヶ谷公園を通るので、また利用することがありそうである。帰りのバスの窓から見たところ、野球場には照明がついていて、ソフトボールの試合が行われているようであった。

10月11日
 このところ、落語に関係のある推理小説を読み漁っている。大倉崇裕『オチケン!』は大学の落語研究会の3人しかいない部員の活躍!?を描く連作の第1作。部員が2人になると自動的に廃部になるし、かろうじて確保している部室を狙っているサークルも多い。新入生の越智健一はその名前を気に入られて無理やり入部させられ、混乱に巻き込まれる…。
 
10月12日
 大倉崇裕『オチケン!』(PHP文芸文庫)を読み終える。第2話の「馬術部の醜聞」という題名はシャーロック・ホームズ物の短編第1作「ボヘミアの醜聞」を思い出させる題名である。今時「醜聞」という言葉はほとんど使われていないのではないか。ただ、事件の解決だけではなく、醜聞のもみ消しもまた探偵=推理小説の中で大きな地位を占めていることは確かである。ホームズ物では「ボヘミアの醜聞」のほか、「恐喝王ミルヴァ―トン」とか「高名な依頼人」などがこのジャンルに当てはまるだろう。これらの作品でのホームズの活躍ぶりはそれほど目立ったものではないが、読み物として面白いことは否定できない。「高名な依頼人」の場合など、事件そのものよりも、依頼人が誰かということのほうが読者を惹きつける謎になっているのである。

10月13日
 NHK「ラジオ英会話」にも”Good luck."という表現が登場した。
The trouble is that my mid-term paper is due tomorrow. (問題は中間リポートが明日締め切りなんだ。)
Have you starte on it? (もう始めたの?)
Nope. I'll have to knock myself out to finish it on time. (いいや。死ぬ気で間に合わせないといけない。)
Good luck. (頑張ってね。)
というやり取りで、「頑張ってね」とはいうものの、多少見放したようなところが感じられないでもない。

10月14日
 NHKラジオ「実践ビジネス英語」の”Quote...Unquote"のコーナーで紹介された言葉:
A rolling stone gathers no moss, but it gains a certain polish.
--Oliver Herford (U.S. writer, artist and illustrator, 1863-1935)
転がる石に苔はつかないが、いくらか磨きはかかる。

 オヴィディア・ユウ『アジアン・カフェ事件簿① プーアール茶で謎解きを」(コージーブックス)を読み終える。面白かった。この作品については、いずれ詳しく論評するつもりである。
 
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こんにちは。

前回のコメントへの回答ありがとうございます。ドイツでもバイエルンなど南方系は「S」を有声音として発音しない様で、ミュンヘンに本拠があるSiemensは創業者の出身地に拘らず「シーメンス」ですし、指揮者のSawallishもやはりバイエルンの人だったためか「サヴァリッシュ」でしたね。
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