日記抄(9月3日~9日)

9月9日(水)雨、台風が東海・北陸地方を通過、進路からはかなり離れていても、時々雨が激しく降る。

 このところ雨が降りつづき、夏変じてすっかり雨の季節になってしまった。今日は夜に研究会があるので、昼から東京に出かけるつもりだったのが、雨が小降りになるのを待って、ゆっくり出かけることにした。夜の帰りは遅くなりそうなので、ブログは早めに更新しておく。例によって、9月3日から本日にかけて経験したこと、考えたことから:

9月3日
 NHKラジオ「まいにちフランス語」応用編「ニュースで知りたいフランス文化」の時間では、la frite (フライドポテト)の起源をめぐるフランス・ベルギー両国間の論争?について取り上げた。
Français et Belges revendiquent la paternité de la frite, ce plat emblématique dont les origines plongent dans la culture populaire des deu pays.
(フランスとベルギーが、フライドポテトの元祖であることを主張しています。(両国の)象徴ともいえるこの料理は、両方の国の庶民の文化に深く根差しているのです。)
 それぞれに言い分があるようだが、番組パートナーのヴァンサン・デュレンベルジェさんによると、フランスではフライドポテトはメインディッシュ、一般的には肉料理の付け合わせとして、ナイフとフォークを使って食事の時間に食べられているのに対し、ベルギーではfriterieと呼ばれる屋台で売られているのを買って、手や木製の爪楊枝を使って食べるのが一般的で、それぞれの国における食べ方には大きな違いがあるようである。

9月4日
 シネマヴェーラ渋谷で「映画史上の名作13」の特集上映から、『上海から来た女』(The Lady from Shanghai, 1947、オーソン・ウェルズ監督)と『三十九夜』(The 39 Steps, 1935、アルフレッド・ヒッチコック監督)を見る。ともに主人公が身に覚えのない罪を着せられるという設定が共通しているが、前者が後半は法廷へと舞台を移すのに対し(それからまた、舞台が変わるのだが、それは見てのお楽しみ)、後者は主人公(ロバート・ドーナット)が逃げまくる。その途中で出会った美女(マデリーン・キャロル)を道連れにするうち、恋に落ちる。マデリーン・キャロルは1930年代、1940年代に英米で最も人気のある女優の1人だったが、ヒッチコックの映画に登場するブロンド女優第1号でもある。

 19時からルーテル市ヶ谷ホールで別府葉子さんのシャンソン・コンサートを聞く。昨年に続き2度目。ジャンルにこだわらず、自分がいいと思った歌を歌っていくという曲目の選択で、「バラ色の人生」や「愛の賛歌」のようなスタンダード・ナンバーもあるが、フランスといわず、世界各地(日本を含む)のいろいろな歌が取り上げられ、「マイ・ウェイ」を原題の「コム・ダビチュード(いつものように)」として歌うなど、独自のこだわりも見せている。「砂漠の薔薇」のように自作・自演の歌、シャルル・アズナヴールの「声のない恋」のように訳詩を担当している歌もあって、手作り感のある、親しみやすい雰囲気が会場に広がっていた。そういうことも影響したのだろうか、第1部よりも、自らギターを弾きながら歌った第2部の方が盛り上がっていたような気がする。

9月5日
 NHKラジオ「アラビア語講座」の「おしゃべりマクハー」のコーナーでは、アラブの食事について取り上げた。「アラブのお料理は、じっくり煮込む者が多いようです。中でも、トマトで煮込むお料理が目立ちます。しかし、パン(ピタのようなぺたんこパン)とごはんと、ときにはマカロニが一度に出てくるのにはまいります」とのことである。イスラム教では飲酒を禁じているので、その分炭水化物の摂取量が多くなるのであろうか。なお、アラビア語でマカロニというのは麺(パスタ)類の総称だそうである。またモロッコではモロヘイヤというとオクラのことだそうである。

 シネマヴェーラ渋谷で「映画史上の名作13」から『三つ数えろ』(The Big Sleep, 1946, ハワード・ホークス監督)、『けだもの組合』(Animal Crackers, 1930, ヴィクター・ヒアマン監督)を見る。前者はハンフリー・ボガートが扮する私立探偵マーロウの活躍を描くレイモンド・チャンドラーの小説を、ウィリアム・フォークナーを含む面々が脚本を書いて、映画化した作品。後にフランスのヌーヴェル・ヴァーグの作家たちから高く評価されるようになるが、こういう金を掛けて、大規模なセットを組み、丁寧に作った映画と、予算をあまりかけず、ロケーション中心で、即興演出の多いヌーヴェル・ヴァーグの映画のどこに共通点を見出せばよいのか、疑問に思う。マルクス兄弟の出演作である後者については、すでにふれたので省く。

9月6日
 NHKEテレ「日本の話芸」では柳家権太楼師匠の「子別れ」を放送した。腕はいいが酒癖の悪い大工が、子どもまでいる奥さんを追い出して、遊女あがりの女性と一緒になるが、うまくいかず、心がけを入れ替えて、一生懸命に働き、ひとかどの職人にとして認められるようになったところで、偶然、自分の子どもに再会し、それがきっかけで元の鞘に収まるという噺。滑稽噺の要素と人情話の要素があって、権太楼師匠の演出は人情の方に強調点を置いているようだが、この話、むしろ滑稽な面を強調しながら人情味を交えるという演出のほうが、柳派の伝統に即したものだと思うし、私の好みにも合う。

9月7日
 NHKラジオ「ワンポイントニュースで英会話」では”African Octopus in Japan (セネガル閣僚がタコの売り込み)”というニュース(8月20日放送分)を取り上げた。
Senegal is aiming to export some of its eight-leggged delicacies to the Japanese market.
(セネガルはその8本足の美味(=タコ)の一部を日本市場に輸出しようと意図している。)
ということで、東京で開かれた国際見本市で大いに売込みに努めたという。
Visitors was treated to sashimi and takoyaki, a ball-shaped savory pancake containing small pieces of octopus.
(来客たちは刺身やたこ焼きでもてなされた。)
 これまで日本には北アフリカからタコが輸入されてきたが、漁獲量が減少してきたため、セネガル産のタコがその減少分を埋めようとしているとのことである。ニュース解説でセネガルを「南アフリカ」にあるといっていたが、「西アフリカ」というべきであろう。

9月8日
 NHKラジオ「入門ビジネス英語」では日本の企業で研修をする外国人に日本の文化についてどのように理解を深めてもらうかという物語を放送中であるが、本日は相撲が話題になった。力士が土俵に上がるときに、まいているのは何かという質問に対して、
It's salt, used for purifying the ring. In Japan, salt has been aa symbol of purity since ancient times.
(塩ですね。土俵を清めるために使われます。日本では、塩は古代からずっと清らかさの象徴とされてきました。)
と答えている。テキストに記されている余談で、「塩については、雪道にまく凍結防止用の塩をイメージしてか、
Is it because salt makes the ring less slippery?
(土俵を滑りにくくするためですか?)
などという質問を受けたことがあると語られている。以前、元大関朝潮の高砂親方が、土俵に塩がたくさんまかれていると足を滑らせ安くなり、押し相撲の自分にとっては不利であった。自分の弟弟子の水戸泉(現在の錦戸親方)は塩をたくさんまくので有名だったが、自分の前の取り組みで相撲をとるときは、できるだけ塩をまかないように注意していたと語っているのを目にしたことがあり、実際はまったく逆なのである。その高砂親方が、この日の『開運 なんでも鑑定団』にゲストとして登場していたので、こういうつながりもあるのかと思ってみていた。

9月9日
 NHKラジオ英会話の時間に
We can't bury our heads in the sand forever.
(私たちはいつまでも見てみぬふりはできません。)
という表現が出てきた。これは不満を伝える表現で、bury one's head in the sandは、危険を察知したダチョウが頭を砂に埋めるという、実際にはない現象に基づく表現だそうである。砂の中に頭を埋めてしまえば、危険は見えなくなるが、危険が去るわけではない。ダチョウの学校で、危険が起きたときには、砂の中に頭を埋めて対処しなさいと教えられた生徒の1人が、それでは危険は防げませんと質問して、変なことをいうなと怒られるが、そのあとすぐに学校が危険に見舞われ、先生に反論した生徒だけが生き延びるという話をジェームズ・サーバーが書いている。実はこの話、大学で英語を教えたときに教材として使ったものの中に含まれていたのである。

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