日記抄(7月9日~15日)

7月15日(日)晴れ、暑し

 7月9日から本日までの間に経験したこと、考えたこと、その他:
7月9日
 神保町シアターで「神保町シアター総選挙」で第1位となった「女優・高峰秀子」の特集上映の中から、『放浪記』(1962、宝塚映画、成瀬巳喜男監督)と『細雪』(1950、新東宝、阿部豊監督)を見る。
 『細雪』は谷崎潤一郎が戦争中に書いた小説の映画化(その後も何度か映画化されているが、原作の雰囲気がまだ残っている中での映画化という点に価値がある)。須賀敦子がこの小説を高く評価していたことを知って、読み始めたのだが、途中で止まってしまっている。大阪で代々続いてきた商家の没落していく様子を、その血を受け継ぐ4人姉妹の中で、長女と次女は結婚していて、3女と4女が相手を探す過程を中心に描いている。長女=花井蘭子、次女=轟夕起子、三女=山根寿子、四女=高峰秀子という配役に、この映画が戦前・戦中の面影をかなり強く残す作品であることが見て取れる。登場人物の衣装や、花見の場面など見ていると、カラーで撮影されていないことが実に残念である。次女夫婦が芦屋に家を構えているということで、芦屋の風景が出てくる。実は50年以上以前に亡父が芦屋に単身赴任していたことがあって、その時のことを思い出して、少し懐かしかった。

7月10日
 『朝日』の朝刊に『AERA』7月17日増大号の広告が掲載されていた中で、「埼玉の小中トンデモ教育 親にも「午後9時以降のスマホ使用ダメ」という見出しが気になった。〔7月15日=本日、薬局に置いてあったこの雑誌を読んだところ、保護者のスマホ使用を制限するなど、学校が保護者を「指導」する例が多くなっていると書かれていた。地方・地域・学校によって違いはあるのだろうが、あまり学校の影響力が強くなりすぎない方がよいと思う。〕

7月11日
 『朝日』朝刊の地方欄を見ていたら、尾木直樹さんと茂木健一郎さんが法政女子高で対談した内容が紹介されていて、もっと「AO入試」を盛んにすべきだと主張されていたようである。個性豊かな学生を採用しようとして始められたAO入試であるが、それに対応して受験産業の側では専用の予備校を設けたりしている。それに、入学後に彼らの個性に応じた教育を提供しなければ、いくら個性豊かな学生を入学させても意味はないのではないかと思う。(個性に応じるばかりが教育ではない…ということも確かなのだが…) 
 個性を尊重すべきだとアタマでは分かっていても、現実に子どもの個性に直面すると我を忘れるという親(教師)は少なくないようである。むかし、子どもの出来が悪くて困っているという話を友人から何度か聞いたことがあるが、出来が悪いということも個性である(まあ、あまり役に立ちそうもない個性であることは認めるが…)。個性を捨てさせて、一定の型にはめようとすることも時には必要で、要は程度問題だが、自分の子どもになるとどうしてもその程度が分からなくなるというところが問題なのである。

 松原隆彦『目に見える世界は幻想か? 物理学の思考法』(光文社新書)を読み終える。数式や難しい図表を一切使わず、ひたすら言葉だけで書かれた物理学の入門書である。「物理学とは、常識に対する挑戦である」(6ページ)という立場から、近代以降の物理学の紆余曲折の経緯が辿られ、そこから現在の理論が概観されている。特に、第2章「天上世界と地上世界は同じもの」で天上や地下の「別世界は、私たちの住んでいる地上世界とは根本的に異なる原理原則で存在しているようだ」(42ページ)という古代人の世界観がどのようにして克服されていったかを論じているが、一方でダンテの『神曲』を読み、他方でガリレイの『星界の報告』を読んだところなので、興味深く読むことができた。

7月12日
 NHKラジオ『実践ビジネス英語』は”Understanding the Millennials" (みれにある世代を理解する)というビニェットを放送している。5日に放送された第1回では、
Americans stay at one job for an average of four and a half years, but that millennials tend to job-hop more often. (アメリカ人は1つの職に平均4年半留まるけれども、ミレニアル世代の人たちはそれよりも頻繁に転職する傾向がある。)という話題から、舞台となっている会社に新たに加わったみれにある世代に属する社員が自分たちの世代の特徴についての一部の誤解を解きながら、いろいろと議論を進めるという展開になる。今回言われたのは:
 We millennial have higher student loan debt, poverty and unemployment than boomers and Generation Xers did when they were the same age. (私達ミレニアル世代は学生ローンの負債、貧困、失業が、ベビーブーム世代やX世代の人たちが同じ年齢だったころよりもひどいのです。)ということである。
 ブーマー (baby) boomer は第2次世界大戦終戦後から1960年ごろまでに生まれた人々、ジェネレーションXは1960年代、1970年代に生まれた人々、ミレニアルは1980年代、1990年代に生まれた人々を呼ぶ言い方である。このような世代間の生活スタイルや価値観、特に職業意識の違いは昨年の5月のこの番組でも”Generation Gaps In the Workplace" (職場における世代間ギャップ)というビニェットの中で議論されていた。
 最近の新入社員が3年たたないうちに辞めることが多くなっているという話題が日本でもよく取り上げられるが、外国でも探せば同じような事例が見つかりそうだと思ったりした。

 同じ番組の”Quote...Unquote”のコーナーで紹介された言葉:
When a man's stomach is full it makes no difference whether he is rich or poor.
---- Euripides (Greek playwright, c.480 -c. 406 B.C.)
人はおなかがいっぱいの時には、その人が金持ちでも貧乏でも違いはない。
中国の古典『管子』の「牧民」編には「倉廩実則知礼節、衣食足則知栄辱」とある。
腹を満たすことの重要性の認識は両者に共通しているが、そこから先が違うようだ。

7月13日
 ”Understanding the Millennials"の議論は、
Millennials don't have a monopoly on wanting things like career opportunities and a healthy work-life balance.It's just they tend to be rather more vocal about it. (就業の機会や仕事と私生活の健全なバランスといったものを望んでいるのは、ミレニアル世代だけではありませんね。彼らはそれを、他の世代よりもかなり強く声高に主張する傾向があるだけなのです。) という結論に達し、
And businesses better be prepared to liten to them. (そして、企業は、彼らのいうことに心よく耳を傾ける方がいいですね。)
というところに落ち着く。わが国の「働き方改革」はどのような方向に進んで行くのかも、気をつけてみていく必要がありそうである。

 この日の”Quotes...Unquotes"は
What a smile and have friends; wear a scowl and have wrinkles.
           ―― George Eliot (English noelit and poet, 1819 -80)
笑顔でいると友達ができる。しかめっ面をしているとしわができる。
ジョージ・エリオットは女性であったが、この当時は女性が小説を書くということが世間一般に認められていなかったので、男性の名前で小説を書いていた。

7月14日
 『実践ビジネス英語』の”Just in Jest"のコーナーで取り上げられた戯言:
laugh and the world laughs with you. Snore and you sleep alone.
(笑えば、世界はあなたとともに笑う。いびきをかけば、あなたはひとりで寝る。)
もとはことわざで、Laugh and the world laughs with you. Weep and you weep alone. (笑えば人はともに笑う。なけばなくのはひとりだけ。)というそうだ。

7月15日
 ニッパツ三ツ沢球技場でJ2第23節横浜FC対FC岐阜の試合を観戦した。4連敗中の横浜は、岐阜にボールを支配される時間が長く苦戦を続けたが、後半62分にGKからのボールを受けたジョン・チュングン選手のミドル・シュートが決まり、この1点を守り切って久しぶりの1勝をもぎ取った。試合内容に不満はあるが、とにかく勝ってよかった。
 2種登録の齋藤功佑選手の途中出場、最年長の三浦カズ選手のベンチ入り、レアンドロドミンゲス選手の入団挨拶など、これからに向けて明るい話題となってほしい出来事あり。
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日記抄(7月2日~8日)

7月8日(土)晴れ、気温上昇

 集中豪雨のため被害を受けた方々に心からお見舞い申し上げます。

 7月2日から本日までの間に経験したこと、考えたこと、前回に書き落としたことなど:
7月1日
 横浜FCシーガルズはなでしこリーグ・カップ(2部)のコノミヤスペランツァ大阪高槻と対戦し(アウエー)0-0で引き分け。横浜F
Cはツエーゲン金沢と対戦し(アウェー)、3-2で逆転負けした。これで8位に後退する。

 NHKラジオの「朗読の時間」、柳田国男『故郷七十年』の6回から10回。「文学の思い出」の途中に「拾遺」の中の島崎藤村の「椰子の実」の成立にかかわる逸話が挿入されていた(私の手元にある講談社学術文庫版と別のテキストをもとに朗読しているらしい)。

7月2日
 バスで三ツ沢グランドの近くを通り過ぎた時に、まだ雪が縦じまを作って残っている富士山が見えた。

 NHKEテレの「日本の話芸」の時間で、入船亭船遊師匠の「佃祭」を視聴する。祭り好きな男が佃祭を見に出かけて、これがおしまいだという渡し船に乗ろうとして、昔、身投げしようとしていたところを助けた若い女に引き留められる。ところがその渡し船が途中で転覆して‥‥。祭り好きな男、若い女、その亭主の船頭、男と同じ長屋の月番をしている与太郎、長屋の連中、男の妻と登場する人物の描き訳が結構難しい。最後は与太郎の失敗噺で終わる。個別特殊な事例を、一般化せずに、特殊なままに真似しようとした失敗である。3代目の三遊亭金馬が得意にしていた噺(与太郎の出てくる噺がうまかったからね)。鉄道事故で足を悪くしてからは衰えたが、それまでのこの噺の口演は聞いていて鳥肌が立ったと、金馬の弟子の2代目桂小南(故人)が話していたのを思い出す。

 第940回のミニtotoAのノートに書きつけた予想が当たっていた。こういうときに限って、券を買い忘れているのである。

 プロ野球の阪急(→オリックス)、日本ハムの監督であった上田利治さんが亡くなられた。日本ハムの監督時代に、横浜スタジアムでその姿に接して、テレビに出てくるのと同じだという平凡な感想をもったことを思い出す。ご冥福を祈る。

7月3日
 『朝日』の朝刊に上田さんとともに、ドイツ文学者の子安美知子さんの訃報が掲載されていた。自由ヴァルドルフ学校やミヒャエル・エンデの紹介で知られるドイツ文学者であるが、夫君の(日本思想史家である)子安宣邦さんの著作の方を多く読んでいるのではないかと思う。ご冥福を祈る。

 NHKラジオ『レベルアップ中国語』は今回から「伝えてみよう”おもてなし"中国語」という新しい番組が始まった。今年の1~3月に放送されたものの再放送だそうである。

 釣り落とした魚は大きいというが、ミニtotoBも当たっていた。

7月4日
 『朝日』の朝刊に映画カメラマンの長谷川元吉さんの訃報が掲載されていた。吉田喜重監督の『エロス+虐殺』、『戒厳令』などの撮影監督をされた。作家の長谷川四郎の子息である。

 NHKラジオ『まいにちイタリア語』で
(Il tempio) L'hanno costruito intorno al 600.
(そのお寺は)600年頃に建てられた。
という文が出てきた。寺は、一人で建てるものではないから、hanno costruitoと3人称複数形(の近過去)が使われているという。
 確かに、(例を挙げると)京都の天竜寺の開基(創立者)は足利尊氏であるが、開山(初代住職)は夢想疎石である。さらに、建物を建てたのは別の人々である。

7月5日
 NHKテレビの『100分de名著』の時間でジェイン・オースティンの『高慢と偏見』を取り上げていることに気付き、慌ててその第1回(の再放送)を視聴する。講師の廣野由美子さんは〔オースティンは、登場人物たちの中で誰が一番美人であるか、どちらのほうが頭がよいかなど、容貌や頭脳、収入などの序列をはっきりと定めています。しかし、人間としてだれが一番優れているかは、そう簡単には答えが出てきません。これも、この後徐々に明らかになってくる、オースティンの小説の深さだと言えるでしょう」(テキスト25ページ)と論じて、ヒロインのエリザベスにもかなり辛辣な目を向けながら話を進めていて、これからどういう議論が展開されるのか興味深い。

7月6日
 NHKラジオ『まいにちフランス語』応用編は今年の1~3月に放送された「ガストロノミー・フランセーズ 食を語り、愛を語る」の再放送、『まいにちイタリア語』応用編は新たに「メールで発信!」という番組が始まった。「メールで発信」の講師である張あさ子さんの『イタリア語で手帳をつけてみる』(ベレ出版)という本は持っているのだが、最近はあまり目を通していない。

 NHKカルチャーラジオ『国語辞典のゆくえ』の第1回を途中から聴く。言葉は多義的であるから、国語辞典も個性をもった多様なものであることが望まれるという。言葉には唯一の正解はないという講師(飯間浩明さん)の発言の含意をかみしめる必要があるだろう。

7月7日
 日本とEUの間の自由貿易協定が大枠での合意に達したそうで、ワインとチーズが安くなると言われているが、どの程度安くなるのかは不透明な部分がある。それと、いくら安くなっても、今の私の年ではそれほど飲み食いはできないという無念さも感じている。

 『朝日』の朝刊に奈良と鎌倉の大仏を比べる「大仏くらべ」という創作狂言を絵本にしたものが出版されたという記事が出ていた。奈良の大仏は奈良時代につくられて奈良にあり、鎌倉の大仏は鎌倉時代につくられて鎌倉にある…と書くと、平々凡々ではないかと思うかもしれないが、以前にも書いたように京都にもあった大仏が今は残っていない。奈良の大仏は廬舎那仏で伊勢神宮と対をなし、鎌倉の大仏は阿弥陀仏で鶴岡八幡宮と対をなすというようなことをいろいろと考えていくと面白くなる。

7月8日
 シネマ・ベティでアスガー・ファルハディ監督の『セールスマン』を見る。この監督の作品は、『彼女が消えた浜辺』、『別離』、『ある過去の行方』とみてきているが、イランの市民生活を描きながら、謎めいた物語の展開を演劇的に構成していくことで、イランの社会の直面している問題を描き出しているように思われる。この作品では、アーサー・ミラーの『セールスマンの死』というアメリカの戦後演劇の傑作を上演するという企てと、その上演に参加している夫婦の妻の方が引っ越したばかりのアパートで何者かに襲われるという事件が描かれる。夫は、警察に頼らずに、事件を捜査していこうとするが、一方で妻の名誉のために何もかも忘れた方がいいという考えもどこかにある…。『別離』に比べると、主人公たちの住むアパートがおんぼろだなぁと思ったり、イランでも普通の猫は普通の猫なのだなぁ(ペルシャネコではない)と思ったりした。(タイの普通の猫が普通の猫だというのは自分の目で確かめたことがある)。

 横浜FCはアウェーで松本山雅に1-3で敗れる。何とか、体勢を立て直してほしいものである。 
 第942回のミニtotoを買ったのだが、A、Bともに当たらず。

日記抄(6月25日~7月1日)

7月1日(土)曇り、時々雨

 6月25日から本日までの間に経験したこと、考えたことと前回書き落としたこと:
6月21日
 『まいにちロシア語』を聞いていたら、ロシア文学が日本文学に影響を与えた一例として、ゴーゴリの『外套』の一部が翻訳されて芥川の「芋粥」に使われているという話が出てきた。講師の先生は、帝政ロシアの小役人と、王朝時代の小役人という言い方をしていたのだが、「芋粥」の原作である『今昔物語集』の説話に出てくる「五位の侍」は決して「小役人」ではない。日本史事典の類で官職と位階の相当表を見ればわかることであるが、正五位が上国、従五位が大国の守(長官)ということになっており、現在でいえば知事クラスの存在である。芥川は「芋粥」を小役人が大事にしていた夢が、地方で過剰な接待を受けたことで敗れてしまった話として再話したが、『今昔物語集』の作者がこの物語を豪華な接待ができる利仁の富貴とその接待を受けた「五位の侍」の幸運とを話題として取り上げているのは本文を読めば明らかである。

6月24日
 横浜市営バスの小机駅前のバス停で降りて、JR横浜線の小机駅を通り抜けて、日産小机フィールドに向かったのだが、駅の構内に「ツバメの糞に注意してください」という掲示が出ていた。天井には確かにツバメの姿があり、通路にはいくつも黒いシミのようなものが出来ていた。

 NHKラジオ第二放送の「朗読の時間」は柳田国男の『故郷七十年』をとりあげはじめた。講談社学術文庫から刊行されているテキストと照らし合わせてみると、ところどころ飛ばして朗読していることがわかる。彼が13歳の時に次兄の井上通泰に伴われて兵庫県から上京、その後、茨城県の利根川畔で暮らしていた長兄松岡鼎のもとで暮らすようになって、東西の文化の違いを経験したこと(特に茨城県で農村の貧困の実態を知ったこと)、彼自身の記すところで「次兄に伴われて東京へ出たころはまだ東海道線が開通していなかった。神戸から船に乗る以外、方法のなかったころである。その2年後、両親や弟たちが後を追ってやってきたときは、東海道線を汽車で上京している」(22ページ)というような変化の激しい世相の中で十代を過ごしたことが、彼のその後の知的な好奇心に大きな影響を与えたことは容易に想像できる。彼は子ども時代にいたずらをして遊び歩く一方で、身近にあった本を乱読する読書好きな少年でもあった。神秘的な経験をする一方で、合理的な思考をする人であり、そのような自分の中の異質な要素の共存を自覚し、それをそのまま育てることのできる人であった。

6月25日
 小林敏明『夏目漱石と西田幾太郎――共鳴する明治の精神』(岩波新書)を読み終える。この2人は同じ時期に東大で勉強したが、顔見知りではあっても、親密な仲ではなかった。しかし、漱石の友人でもあり、西田の友人でもあるというような人は少なくはないのである。時代を並走した2人の巨人の交錯は日本の精神史のある側面を生きいきと描き出すものである。

 ニッパツ三ツ沢球技場でJ2第20節横浜FC対湘南ベルマーレの対戦を観戦する。横浜は何度かチャンスを作ったが、ゴールが遠く0-1で敗れる。
 なお、この試合は神奈川区民DAY!で神奈川区のゆるキャラであるかめたろうが応援にやってきた。三舟隆之『浦島太郎の日本史』(吉川弘文館歴史文化ライブラリー)に「神奈川の浦島伝承の面白いところは、浦島の名前がこの地域の地名にも残ったことにある。・・・戦後、神奈川区内に浦島町の名前は残り、小中学校の校名ともなった。お祭りともなれば、浦島太郎の山車が町内を廻り回る」(157ページ)として、地元の庶民が浦島太郎の伝説と信仰を継承してきたことを記し、海岸で生活する人々の安全や幸福をもたらす信仰の対象へと浦島太郎が変容していることが指摘している。

6月26日
 『朝日』に最近、小学校で盛んにおこなわれるようになってきた「二分の一成人式」が一部の子どもたちにとってむしろ重荷に思われているのではないかという記事が出ていた。「二分の一成人式」もさることながら、「二倍成人式」、「三倍成人式」、「四倍成人式」・・・というのも考えてよかろう。まだまだ先の話だが、私の場合、「四倍成人式」が一つの目標になってきている。

6月27日
 NHK『ラジオ英会話』は”English Conversation Literacy"の一環として、雨にかかわる会話や言い回しを取り上げた。
Rain, rain, go away. (雨、雨、行きなさい)
Come again another day.  (別の日に戻りなさい)
Little Jonny wants to play. (小さなジョニーが遊べない)
Rain, rain, go away.      (雨、雨、行ってしまえ)
ということもの歌があるそうである。また次のような替え歌もあるという。
Rain, rain, go to Spain.    (雨、雨、スペインへ行きなさい)
Never show your face again.(二度と顔を見せないで)
 映画My Fair Ladyの中で、花売り娘のイライザが必死に練習するのがこれによく似た次の文である。
The rain in Apain stays mainly in the plain. (スペインの雨は主に平野に留まる)
いわゆるコックニーアクセントでは、rainをライン、Spainをスパインのように発音するので、それを直そうとする特訓に使われたのがこの文である。
 なお、このミュージカルの原作であるバーナード・ショーの『ピグマリオン』には2つの結末があって、イライザが英語を直してくれた言語学者と結婚するというのと、彼女に思いを寄せる若い紳士と結婚するという2つである。『マイ・フェア・レディ』は前者の結末になっているが、後者の結末を選んでも面白そうだと思う。

6月28日
 「ラジオ英会話」は”A Song 4 U"(今月の歌)で、ミュージカル映画Singin' in the Rain(1952年公開。邦題「雨に歌えば」)の主題歌”Singin' in the Rain"を取り上げた。歌のかなりの部分が、頭の中に入っていたので、歌いやすい気がした。

 NHKラジオ『実践ビジネス英語』の”Quote...Unquote"のコーナーで取り上げられた言葉:
You can never plan the future by the past.
   ――Edmund Burke (British statesman and political philosopher, 1729 -97)
(過去に基づいて未来を計画することは決してできない。)
 バークは近代保守主義の先駆者といわれているので、この言葉がどういう文脈と意図でいわれているのかを調べてみる必要がありそうだと思う。

 将棋の世界で史上最年少での昇段以来破竹の公式戦29連勝を続けている藤井聡太4段が、中学卒業後、将棋に専念するという意向を示しているそうである。進路選択は本人の自由ではあるが、私の意見としては、単位制でも、通信制でもいいから、高校に進学しておいた方がいいと思う。高校レベルの水準の教養は独学でも身につくかもしれないが、学校でいろいろな同輩ともまれあうのも一つの経験である。プロの棋士1本になった場合、将棋界の人、各界の有名人とつきあうことはあるだろうが、ごく平凡な人とつきあう機会は少なくなりそうだ。そういう機会を確保する手段の一つとして、高校に進学しておいた方がいいと思うのである。

6月29日
 『実践ビジネス英語』の”Quote...Unquote”のコーナーで紹介された言葉:
What would life be if we had no courage to attempt anything?
             ――Vincent van Gogh (Dutch painter, 1853 - 90)
(もし何かを試みる勇気が全くないならば、人生はどんなものになるのだろう。)

 千野帽子『人はなぜ物語を求めるのか』(ちくま新書)、前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』(光文社新書)を読み終える。それぞれ別の意味で、さまざまな要素が組み合わさってできている書物である。機会があれば内容を詳しく紹介してみたい。

6月30日
 神保町シアターで「映画監督 鈴木清順の世界」の特集上映から『東京流れ者』(1966、日活)を見る。もとヤクザの不死身の哲(渡哲也)は、足を洗ったはずのやくざ同士の抗争から抜け出すことができず、庄内、佐世保と旅をして歩くが、行く先々で抗争に巻き込まれる。独特な色彩の使い方や画面構成と、繰り返される主題歌が印象に残る一方で、ストーリーが弱いという問題も感じる。渡と、相手役の松原智恵子の若さ(松原さんの場合には美しさ)も記憶されてよい(もっとも、クラブの歌手という役どころは、松原さんには荷が重かったのではないかとも思う)。

 一ノ瀬正樹『英米哲学史講義』(ちくま学芸文庫)を読み終える。論理実証主義やプラグマティズムの辺りまでは何とかついていけるのだが、その後の部分になると難しいねえ。

7月1日
 『朝日』朝刊の地方欄に、金沢文庫の「元暁法師展」についての記事が出ていた。元暁(617-686)は新羅の高僧で、その『起信論別記』が金沢文庫に伝わっていたという。仏教の歴史では「三国」伝来という考え方があって、インド、中国から日本への伝来を重視するが、朝鮮半島を経由して日本に入ってきた文化も無視してはならない。元暁についても、同時代の日本の僧侶たちが彼から学んだものは大きいと思われる。その朝鮮では、儒教の影響が強くなって、仏教文化が衰え、むしろ日本の寺院の方が多くの朝鮮仏教関係の文献を残しているのは皮肉である。なお、金沢文庫には朝鮮の古い仏教文献に加えて、それをはるかに上回る中国の仏教文献が残されているそうである。などと、読んでいると、久しぶりに金沢文庫に出かけたくなった。

2017年の2017を目指して(6)

6月30日(金)曇り、時々小雨が降る

 6月は新しく出かけた場所はなく、2都県(東京、神奈川)、2市(横浜、川崎)、6特別区(千代田、港、品川、渋谷、新宿、豊島)という行動範囲は広がらなかった。
 利用した鉄道は5社(東急、東京メトロ、JR東日本、横浜市営、東京都営)のまま、10路線(東横、目黒;半蔵門、南北、副都心、丸の内;山手;ブルーライン;三田、新宿)、17駅(横浜、武蔵小杉、神保町、渋谷、白金台、目黒、新宿、新宿3丁目、新大塚、伊勢佐木長者町、上大岡、坂東橋、新横浜、反町、御成門、桜木町、関内)と先月から増えていない。
 バスについては5社(横浜市営、川崎市営、東急、神奈中、相鉄)は変わっていないが、相鉄の浜1路線が増えて19路線となった。乗り降りした停留所は21か所で前月から増えていない。〔86+1=87〕

 書いたブログはこの記事を含めて31件で、1月からの通算は182件となる。内訳は未分類が2(通算は14)件、日記が5(32)件、読書が11(57)件、『太平記』が4(25)件、『神曲』が5(26)件、歴史・地理が1(4)件、詩が3(11)件、このほか外国語(5)、映画(2)、推理小説(6)についての記事は書かなかった。コメントを3(36)件、拍手を567(3705)拍頂いた。拍手コメント(3)はなかった。〔175+34=209〕

 14冊の本を買い、13冊の本を読んだ。1月からの通算では71冊の本を買って、58冊を読んだことになる。読んだ本を列挙すると:J・オースティン『高慢と偏見 新装版』(阿部知二訳)、ジェイン・オースティン『高慢と偏見 上』、ジェイン・オースティン『高慢と偏見 下』(中野康司訳)、中島義道『東大助手物語』、平松洋子『あじフライを有楽町で』、椎名誠『おれたちを笑え! わしらは怪しい雑魚釣り隊』、吉田健一『舌鼓ところどころ/私の食物誌』、本村凌二/マイク・モラスキー『「穴場」の喪失』、宮下奈都『ふたつのしるし』、小林敏明『夏目漱石と西田幾太郎』、千野帽子『人はなぜ物語を求めるのか』、前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』,一ノ瀬正樹『英米哲学史講義』ということである。
 『高慢と偏見』は他の翻訳ですでに読んでおり、椎名さんの本は単行本で、吉田健一の本は合冊になる前の文庫本で読んでいるので、本当の意味で新たに読んだのは8冊であり、その中でも読み応えのある本というと、さらに少なくなる。今後の方向として、蔵書のうち、まだ読んでいないものを含めて、哲学と社会科学、科学史と文学理論関係の書物を古典的著作中心に1冊でも多く読むようにしたいものだと思っている。〔48+13=61〕

 NHK『ラジオ英会話』の時間を22(120)回、『入門ビジネス英語』の時間を8(24)回、『高校生からはじめる現代英語』を8(22)回、『実践ビジネス英語』を14(72)回聴いている。このほかに、3月に放送終了した『攻略!英語リスニング』を(26)回聴いている。
 『まいにちフランス語』入門編を12(39)回、応用編を10(52)回聴いた。このほか初級編を(24)回聴いている。
 『まいにちイタリア語』初級編を12(49)回、応用編を10(52)回聴いた。このほか入門編を(35)回聴いている。
 『レベルアップ中国語』を19(56)回聴いている。
 放送を聴くだけで、予習・復習をきちんとしていない番組が少なからずあり、取り組み方を考え直す必要がある。〔394+115=509〕

 見た映画は4(16)本で、足を運んだ映画館は2(4)館である。見た映画は『夜の流れ』、『ちょっと今から仕事やめてくる』、『野獣の青春』、『百万弗を叩き出せ』ということである。これから、神保町シアターに出かけて『東京流れ者』を見るつもりで、そうすると1本増える。新しい映画よりも、昔の映画の上映の方に興味が向かっているのは、うしろ向きでよくないと思うので、できるだけ新しい映画を見ようと思っている。〔予定通り、『東京流れ者』を見たので、5(17)本ということになった。〕
 古い映画と言えば、7月7日は、神保町シアターの開館10周年記念日だそうで、これまで上映した作品中もっとも人気を集めたという成瀬巳喜男の『流れる』が上映される。これまでの特集上映で、一番人気を集めたのが「女優・高峰秀子」、2位が「恋する女優 芦川いづみ」、3位が「一周忌追悼企画 伝説の女優・原節子」、4位が「没後四十年 成瀬巳喜男の世界」、5位が「生誕110年・没後50年記念映画監督 小津安二郎」ということだそうだ。『流れる』が一番人気というのは、この映画館らしいと思う。(シネマヴェーラ渋谷だとこういう結果にはならないのではないか⁉) 7月7日を皮切りに、9月1日まで、この映画館で上映された中で人気を集めた作品が上映される。何本くらい見に行くことになるだろうか。
 しかし、どうもこのところ、足が映画よりもサッカーの方に向かいがちである。これは、私の住まいが映画館よりもサッカー場に近いという地理的な条件に加えて、サッカーの方がシニア料金が安い(女子のサッカーは無料)ということも影響しているように思われる。
 〔16+5=21〕

 さて、そのサッカーであるが、J2の公式戦を3試合、なでしこリーグ2部のカップ戦を3試合、合計6試合観戦した。1月からの通算では24試合ということになる。3月・4月に快進撃を見せた横浜FCであるが、このところ負けが込んでいる。7月は何とか勢いを取り戻してほしいと思う。本日の『スポーツニッポン』によるとブラジルのポルトゲーザからMFのレアンドロ・ドミンゲス選手(33)を完全移籍で獲得したとのことで、MFよりもFWの方が必要ではないかとも思うのだが、起爆剤として活躍してほしいものである。〔24+4=28〕

 A4のノートを2冊、A5のノートを1冊、0.4ミリのボールペン芯(黒)2本、0.5ミリのボールペン芯(黒)2本、筆ペン(薄墨)1本、テキストサーファー(黄)1本、修正液を1本使いきる。

 6月になるとさすがに富士山は見えなくなる(1月からの通算で見えた日が14日)。酒を飲まなかったのが6日で、今日、飲まなければ7日ということになる(1月からの通算で40/41日→飲まなかったので7日・41日ということになる)。
 グリーンジャンボに続いて、ドリームジャンボでも4等3000円を当てた。totoは買わず、当たらずで1月を過ごした。
 時々展覧会の案内をもらうのだが、今月は足を運ぶことなしに過ごした。1月からの通算では4回出かけている。
 さて、7月はどうなるか。

日記抄(6月18日~24日)

6月24日(土)晴れ、気温上昇

 6月18日から本日までの間に経験したこと、考えたことなど:
6月18日
 NHKラジオ「高校生からはじめる「現代英語」」は”Drones, Autonomous Cars to Buzz Special Zones" (ドローン、自動運転車は特区で忙しく往来へ)というニュースを取り上げている。これらの新しい技術をめぐり、公道などで企業が実験するのは、許可を得るまでに何か月もかかるので、特区内では自由に試験走行できるようにするという。
That is why officials are planning to let developers carry out trials much more freely in the special zones.
(そのため政府は、開発企業が特区内でははるかに自由に試験(運転)を行えるようにすることを計画しています。)
 日本語の「自由に」は「他からの束縛なしに」という意味と、「思いのまま、上手に」という意味がるが、英語のfreeは他者による束縛から「自由な」という意味で、転じて「(自由だから)独立している」「料金がない、無料」「固定されていない」「気ままに」などの意味もある。翻訳に際してはこの意味の違いを念頭に置く必要があるという。
 それはそうと、「特区」を設けても、その選定をめぐり不明朗な点が生じたり、時間がかかったりするというのではあまり意味がないのではないかという気がしないでもない。

6月19日
 『朝日』の「語る…人生の贈りもの」というコーナーは各界の著名人が自分のこれまでの歩みを語るものであるが、今回は作曲家の一柳慧さんが登場することになった。むかし、働いていたデザイン・スタジオの社長が一柳さんと面識があって、それで一度だけその姿に接したことがある。
 それ以前に、職場に電話がかかってきて、F君という私の同僚の、寺の息子で、器用だがちょっととぼけた男が電話口に出た。社長、東京の内山田さんからお電話です。社長、内山田…そんな知り合いはいないなぁ…。電話を終えた後で、F君、一柳だよ。
 一柳さんが音楽を担当された吉田喜重監督の映画『エロス+虐殺』が上映されたばかりの時だったので、ちょっと、これはひどい聞き違いではないかと、私も思ったが、F君は泰然自若としたもので、「内山田洋とクール・ファイブの内山田さんかと思いました」。音楽といっても色々ある。
 その後、しばらくして、ご本人が我々の会社に現れた。あれが一柳さんだよ。F君は依然として興味を示さない。小野洋子の昔の旦那だよ! やっと興味を示した。音楽も色々、興味も色々。長く勤める社員があまりいないことで知られる職場であったが、私よりも早く、F君の方が辞めてしまった。今頃は、実家の寺の住職になって、苦労しているかもしれないな、と時々彼のことを思い出す。寺の名前を聞いておかなかったのが一生の不覚である。

6月20日
 NHKラジオ『まいにちスペイン語』の時間を聞くともなしに聞いていたら、
Socorro, hay una cucaracha en la cocina! (台所にゴキブリがいる! 助けて)
という文が聞こえた。こういう例文が出てくるのは、スペイン語だけではないかと思ったりした。日本ゴキブリ亭主などというので、男性名詞かと思うと、さにあらず、cucarachaは女性名詞である。むかし、横浜大洋ホエールズにいたポンセ選手の応援ソングが、メキシコの名曲「ラ・クカラチャ」であったのを思い出す。

 同じく『英会話タイム・トライアル』は乗り物についての会話を話題にしているが、新幹線は英語ではbullet trainだということで、話を進めていた。日本でも太平洋戦争前には「弾丸列車」を敷設する工事を始めていて、現在の東海道新幹線の新丹那トンネルはその工事を引き継いで完成されたものだと記憶する。

6月21日
 NHKラジオ『実践ビジネス英語』は、新たに”The Office of the Future"(未来のオフィス)というビニェットに入った。情報テクノロジーの発達の結果、アメリカの被雇用者の20から30パーセントが、少なくとも月に1回は職場の外で働くようになっているという。その結果として、
Places like coffee shops and private clubs want to be what they call "a third place" for people to go, apart from home and work. (コーヒーショップや会員制クラブといったところは、家庭や職場のほかに、人々がいくいわゆる「第三の場所」になりたいわけです。)
という現象が起きているという。いまに始まったことでもないと思うが、コーヒーショップにパソコンやタブレットを持ち込んだり、何かの打ち合わせをしたりている人をよく見かける。

 サッカーの天皇杯2回戦で横浜FCは同じJ2のツエーゲン金沢に0-2で敗れた。天皇杯よりもリーグ戦を重視するというのは仕方がないことかもしれないが、昔の横浜フリューゲルスは天皇杯で2回優勝していることも忘れないでほしい。福島県社会人リーグ1部のいわきがJ1の札幌を5-2で破ったのは大金星である。このほかJ3の長野が、FC東京を、茨城県代表の筑波大学がベガルタ仙台を、JFLの八戸が甲府を破っている。筑波大学の勝利は慶賀すべきではあるが、勉強の方は大丈夫かね。

6月22日
 NHKラジオ『実践ビジネス英語』は”The Office of the Future"の続きで、
The office of the future is a concept dating from the 1940s. It was synonymous with the "paperless office."
(未来のオフィスというのは、1940年代に始まった構想ですね。これは「ペーパーレスオフィス」と同じ意味でした。)という。
American office workers print out or photocopy something like a trillion pieces of paper each year.
(アメリカのオフィス・ワーカーがプリントアウトしたりコピーしたりするのに使う紙は、毎年およそ1兆枚です。) という事態が依然として続いているのだが、それでも、
For the first time in history, there is a steacy cecline of about one to two percent a year in office use of paper.
(職場での紙の使用量は、歴史上初めて、毎年確実に約1~2パーセント減少しているのです。)ともいう。どこかの国では、ペーパーレスが別の意味で解釈されているのか、紙の書類を残さないだけでなく、電子情報がすぐに消去されてしまうようになっているらしい。末恐ろしいことである。

 同じく「まいにちフランス語」応用編「インタビューで広がるフランス語の世界」は、第21課「学校の記憶、家族の記憶(1)」で、男女2人の中学(コレージュ)の思い出が語られる。パリ郊外の公立中学校に通ったロランさんは語る:
Je me rappelle une question. J'étais au collège. L professeur demandait : 《Quels sont les élèves qui ont quatre grands-parents français ?》 On était 31. Il y a deux élèves qui ont levé la main.
(ある質問を思い出します。中学にいたころのことです。先生がこう尋ねました。「祖父母4人ともフランス人の人は?」 31人生徒がいましたが、手を挙げたのは2人でした。)
 ロランさん自身は、祖父母がポーランド人だったので、手を挙げなかったという(翌日の放送で、ロランさんの父方の祖父母は第二次世界大戦中にアウシュビッツに収容されていたという話が出てきた)。

 神保町シアターで「映画監督 鈴木清順の世界」の特集上映から『野獣の青春』(1963)と『百万弗を叩き出せ』(1961)を見る。『野獣の青春』は<青春>とはあまり関係のない話で、2つの暴力団が敵対する街(東京の一角)に流れ者のジョー(宍戸錠)が現われて、ある事件の真相を突き止めようとする・・・という話で、映画館のスクリーン裏に暴力団の事務所があったりする。当然のことながら、上映されている映画は日活映画で、見覚えがあったりして・・・。『百万弗を叩き出せ』は八丈島から出てきた青年(和田浩治)が川崎のボクシング・ジムで修業を積み、チャンピオンへの道を歩むという物語。ジムの経営者夫婦を演じている金子信雄、渡辺美佐子の演技が出色。

6月23日
 『朝日』に「売れぬ漢和辞典 改訂に苦心」という記事が出ていた。角川から出ている『新字源』が10年かけて作業を進め、新しい版を出すという。『新字源』の編纂者の1人である西田太一郎先生は、教養部時代にお世話になった先生の1人で、私がこの辞典を使っているのは、そのことが大きく影響している。だから、改訂版を買って使うかどうか、大いに迷っているところである。そういえば、高校時代は、簡野道明編の『字源』を使っていた。今、手元にあったら、結構重宝するのではないかと思う。辞書は新しい方がいいとは限らないのである。

6月24日
 『朝日』に銀座にある聖書図書館が6月30日をもって閉館し、その蔵書の大部分が青山学院大学に寄贈されるという記事が出ていた。中でも、江戸時代の終わりごろに、鎖国下の日本での布教を目指していたドイツ人宣教師ギュツラフが漂流民たちの助けを借りて訳した『約翰福音之傳』(ヨハネによる福音書)は貴重な資料だという。この福音書の最初の「初めに言(ことば)があった。言は神と共にあった。言は神であった」と訳されている部分をギュツラフは「ハジマリニ カシコイモノゴザル。コノカシコイモノ ゴクラクトモニゴザル。コノカシコイモノワゴクラク。」と訳しているという。「ロゴス」を「カシコイモノ」と訳しているところに、ギュツラフの苦心がうかがわれ、これはこれで見事な翻訳ではないかと思う。

 日産フィールド小机でプレナスなでしこリーグ・カップ2部の横浜FCシーガルズとオルカ鴨川FCの試合を観戦した。一進一退の攻防が続いたが、後半に横浜が守備の乱れから1点を失い、0-1で敗北。体調を崩した能代谷さんに代わり、神野さんが采配を振るっているが、選手に勝利を目指して全力で戦うという姿勢がどうも感じられないという問題点はそのままである。  
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